窓口支援事例

株式会社加賀谷ブリック
特許 商標 ブランド

知財をIRツールとして活用し事業を拡大

企業情報

所在地 北海道釧路市共栄大通り3-2-12
ホームページ URL http://www.kagaya-brick.co.jp/
設立年 1996年 業 種 建築資材の製造・販売
従業員数 7人 資本金 1,000万円

企業概要

 当社は、1997年7月に建築資材を製造・販売する有限会社として創業しました。「常に誠実な態度と創意工夫」を信条として、「人間らしく安心して住むことの出来る環境づくりのお手伝いをすること」を会社理念とし、常に皆様の健康を願い製品開発ならびに製造を行っています。
 当社は、創業当初から北海道等が保有する特許技術「稚内珪藻土を利用した調湿機能材料の製造法」(第2652593号)に着目し、北海道等とライセンス契約を行い、北海道立工業試験場(現在:地方独立行政法人北海道立総合研究機構・工業試験場)と調湿内装材等の製品を共同開発してきました。

自社の強み

 当社は、近年気密性の高い住宅が普及し、そのため室内空気の乾燥や結露が問題視され、またシックハウス症候群の原因とされるVOC(揮発性有機化合物)やアンモニアなど悪臭物質の抑制も強く望まれるようになっている中、これら市場ニーズに対応するため室内空気浄化機能を有する内装材を開発(特許第5070529号、第5315559号)し、製品化しました。
 この内装材は、調湿機能を有する粉末材料を無機バインダーにより非焼成で硬化させた製品であり、従来の焼成法のように細孔(メソポア)の閉塞現象が全く起こらないため、製品の吸放湿率は約800g/㎡以上となり卓越した調湿性能を発揮します。

一押し商品

 当社が開発した非焼成型のブリック(タイル)は、室内タイルとして必要な、JISに定められた基準強度が十分にあります。また、タイルの機能として稚内珪藻頁岩とゼオライトに由来する調湿、消臭機能に加えて、新たにタイル表面には可視光応答型の光触媒材料が特殊工法により固定化されていることから、室内空気浄化機能も有ります。
 さらに、「玄関、靴置き場のにおいを消したい」「魚を美味しく焼きたい」「魚焼後片付けを楽にしたい」との一般家庭での要望にも応えるために、稚内層珪質頁岩の持つ消臭と遠赤外線放射特性も活かして、消臭ボールやグリル用敷石(ペレット)「商品名:魚焼き倶楽部」の製造販売も始めました。

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

 同社は、工業試験場と共同研究を行っていく中で、試作品の強度評価等では地元の技術的支援機関である釧路工業技術センターの協力を得ています。製品開発の過程で生まれた新たな技術とその技術によって製作された関連商品に対するネーミングを、特許及び商標として権利化をするための相談を希望され、工業試験場の担当者とともに当窓口に来所されました。

最初の相談概要

 稚内層珪藻頁岩の粉末を非焼成で硬化させるタイルの製造法に関する特許出願(工業試験場との共同出願)については、先行技術調査が不十分であること、また消臭効果のあるグリル用敷石(商品)に関する商標出願(同社の単独出願)については、「商品と役務」の範囲が不明確で、かつ類似商標の調査も不十分であったことから、当窓口では電子図書館(IPDL)による検索指導と出願支援を行いました。

その後の相談概要

 特許出願後、同社に拒絶理由通知書が届き、その内容が非常に厳しいものと判断されたようで困惑して来室されました。まず、特許出願から特許査定、権利化までの流れをあらためて説明しました。次に、中間手続きについて、特に今回の拒絶理由通知書への対処について、具体的に意見書・補正書の記載方法について助言しました。特許査定の通知後は、公益財団法人北海道中小企業総合支援センターの補助金制度や独立行政法人中小企業基盤整備機構北海道本部(中小機構北海道本部)による経営面での支援制度を紹介しました。その結果、同社に適したビジネスプランが明確化され、取得した特許や商標といった知的財産権を有効活用した事業展開が可能となりました。

窓口を活用して変わったところ

 同社は、他者(公的研究機関)特許の活用と共同研究後の特許取得も経験したことにより、製品開発における知的財産権の位置づけ、その効果・重要性に気づきました。その後も、積極的に複数の研究開発・製品開発を実施し、同時に特許での権利化と商品になったものは商標登録出願を目指すようになりました。


企業からのメッセージ

 複数の公的機関から支援・協力を得て自社製品を開発し、その製品を特許と商標で権利化できました。その効果は、当社製品のブランド化にもつながり、最近ではいわゆるIRツールとしても評価されています。知的財産の経営への効果、それを実感するにはかなり時間がかかりましたが、当社における製品開発から上梓までのこれまでの経過を振り返ると、今では当然のことと受け止めています。

窓口担当者から一言

当窓口と技術的支援機関、事業化支援機関が連携して支援した結果、特徴ある製品開発と事業化ができた事例です。その後は、同社の製品開発に取り組む姿勢と知財意識の高さが徐々に道内外で認知され、高く評価されるようになりました。そのため、同社に出資を希望する会社も現れるようになり、2011年には念願であった株式会社化を果たしました。 (赤沼 正信)

知財をIRツールとして活用し事業を拡大(2.1 MB)

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掲載年月日:2015年9月29日

更新年月日:2020年8月25日

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