窓口支援事例
金森藤平商事株式会社
営業秘密・ノウハウ契約・法務社内体制

開発意欲向上のため職務発明規程を制定

企業情報

所在地
東京都中央区八重洲2-11-4(開発事業部 富山県高岡市昭和町1-1-16)
ホームページ URL
http://k-tobei.co.jp/index.html
設立年
1938年
業 種
卸・小売業
従業員数
102人
資本金
10,000万円

企業概要

 当社は1611年、加賀百二十万石二代目藩主前田利長公の高岡入城に際し、越中砺波郡西部金屋村の鋳物師7人を城下町に招き、鋳物工場の操業を始めたことを源流とする、産業素材の専門商社です。
 商社としての事業活動は大正時代輪西製鉄所(現新日本製鐵室蘭)の優れた品質の銑鉄を自社工場で使用するだけでなく、同業者にも推奨し販売することから始まりました。

自社の強み

 私たちは創業以来の経営理念である「顧客第一」をモットーに事業活動のフィールドを広げてまいりました。現在では鋳物材料の販売、産業用機械の販売だけではなく、神奈川県東部地域を中心に、東京ガスグループの一員としてLPガスを取り扱うなど住宅関連事業も手掛けています。また、土木、建築、電子材料の部門では、日本のリーディングカンパニーである電気化学工業の一次代理店として、新規商品の開発に寄与する企業として活動しています。
 近年ではNUKOTEポリウレア樹脂を中心に国内外の優れた製品の取扱いや、鋳造技術をベースとした防災金具の開発を手掛けるなど、新規事業の創造にも積極的に取り組んでおります。

一押し商品

 長年の鋳造技術と鋳物の特長を生かし、各種防護柵・防止ネットに使用する主要金具を鋳物製品化し、販売しております。 製品は客先のご要望に応え、開発設計から製造まで全てを行い、性能照査は衝撃載荷実験装置を用いて確認しております。また、国内販売のみならず、台湾でも販売実績を上げることができ、今後アジア全域に普及させていく方針です。

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

 同社の本社は東京ですが、創業の地の高岡市に開発事業部があります。現在、従業員の技術開発へのモチベーションアップを目的に職務発明規程の策定を進めています。東京本社で中小機構の専門家派遣支援を受けておられた中で、発明の実施の対価の考え方を整理したいとのことで、開発事業部の部長さんから知財総合支援窓口にご相談をいただきました。

最初の相談概要

 県内企業ではどのような規程で運用しているかについて、参考事例を教えて欲しいとの相談をいただき、同社開発事業部を訪問しました。参考資料として持参した職務発明規程の例や公開されている実施の対価の例を紹介した上で、職務発明規程や実施の対価については個々の会社の実情に合わせて内容を定めることが望ましいことをアドバイスし、知財総合支援窓口の弁護士から無料アドバイスを受けることも可能であることをお伝えしました。

その後の相談概要

 出願・登録時の定額報奨金、発明の等級分け、実施の対価の考え方について窓口配置弁護士からアドバイスを差し上げ、これを反映して作成された職務発明規程案の最終チェックも同弁護士が行いました。また、「外注先に図面を渡すこともあることから設計図面の秘密保持についてもアドバイスが欲しい」との相談をいただき、窓口支援担当者が「営業秘密管理チェックシート」で課題抽出を行なった上で、課題のあった「外注先との秘密保持契約」、「競業避止義務契約」、「営業秘密管理」について同弁護士からアドバイスを差し上げました。

窓口を活用して変わったところ

 中小機構の派遣専門家及び知財総合支援窓口の配置弁護士からアドバイスを受けられたことで整合性と納得性のある職務発明規程策定となり、同社従業員の技術開発へのモチベーションアップに繋がることを期待しています。また、職務発明規程や営業秘密管理の策定にあたっては、社内における知財に関する関心が高まるとともに、経営層にも知財の重要性を認識していただく良い機会となりました。


企業からのメッセージ

 知財部門やノウハウも無い当社にとって、短期間でかつ数回の打合せで当社の意図や問題点を理解し、実情に沿った支援をしていただき感謝しています。
 多くの中小企業が、知財総合支援窓口にご相談されることをお勧めします。

窓口担当者から一言

 職務発明制度の法律改正が予定される中で、会社従業員の発明への権利意識が高くなっており、今後このようなご相談が増えるものと考えています。 (林原 幹雄)

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掲載年月日:2015年9月 9日

更新年月日:2020年9月 9日

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