窓口支援事例
株式会社オリテック21
特許

知財を活用して新規市場へ進出

企業情報

所在地
岩手県紫波郡矢巾町
ホームページ URL
https://ort21.com/
設立年
2006年
業 種
建設業
従業員数
25人
資本金
1,400万円

企業概要

 当社は土木建築新設、仮設、点検、調査、補修補強設計施工を行う建設業です。
 特に橋梁の点検調査から補修補強工事まで行うほか、「快適な環境へ水と空気と光で21世紀のお手伝い」をキーワードに、より安心で安全な快適環境づくりのための光触媒技術を利用した消臭・抗菌装置製造・販売・施工・維持・土木建築へのコーティング、断熱塗料(ガイナ)の施工、金属溶射防錆施工、放電破砕工法の設計施工を提供、又「橋梁点検車BT-200」を保有し県内外への点検調査・リースを行っています。

自社の強み

 当社の経営理念は「オリジナルの技術を活かし内に信頼外に信用社会に貢献する集団を目指す」です。
 当社は創業から16年ですが、橋梁の営業、工事全般の現場経験が豊富なスタッフが、「橋梁の点検調査から補修補強工事まで」のメンテナンス業務に、現場主義の斬新なアイディアに溢れた知恵と工夫でオリジナルの技術を提案させて頂いています。

一押し商品

 橋梁や高架橋等の道路の舗装下面から雨水等の排水のために埋設される道路用排水パイプ及びその埋設方法に関し、自社オリジナルの製品、埋設施工技術(特許第5496404号)を開発しました。
 排水パイプの管本体を一体形成することで部品点数が少なく、設置組み付けが容易で導水パイプの位置決めが確実にできるようになりました。
 当社の現会長は、地域産業への貢献になることを考え、岩手県の伝統工芸である南部鉄器に着目し、管本体は岩手県産の鋳物で製造し、「鋳心管」(商標第5914194号)という名称で販売もしています。

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

 同社の当時の社長(現会長)さんが、橋梁工事に使用される排水パイプに関し、市販されている製品ではなく、自社でオリジナルの製品を製造して使用することでコストダウンを図ることを検討し始めました。
 しかし、市販されている製品は特許権を取得し、その市場をほぼ独占しているので、同社が開発する製品や施工技術が権利侵害にならないか心配されたことがきっかけとなりました。

最初の相談概要

 相談を受けた知財総合支援窓口では、社長に開発中の製品とその施工技術の特徴の整理をしていただき、J-PlatPatを使用した先行技術調査の支援を行い、相違点等の比較検討を行いました。また、知財専門家(弁理士)へ特許権の侵害についての相談を行いました。

その後の相談概要

 同社は、開発中の製品についてオリジナルの技術として特許出願することを決め、再度先行技術調査を行い、特許性について再度知財専門家(弁理士)との相談会を行いました。
 また、日本弁理士会の震災復興支援の「特許出願等復興支援制度」の申請を希望されたので、申請手続きの支援を行い、助成が認められ、相談会で支援を受けた弁理士と個別に契約を結ぶことにより特許の出願をし、早期審査制度を活用して特許を取得しました。

窓口を活用して変わったところ

 これまで、ほぼ一社独占であった市場へ自社オリジナル技術を権利化して進出しました。
 その後、2014年度岩手県新技術等活用促進事業に新技術登録(第26-1号)され、2015年岩手県発明くふう展で東北経済産業局長賞を受賞、2018年にはNETISに登録(TH-170015-A)されました。


企業からのメッセージ

「知財」そのものの知識も認識も正直なところ素人でした。
自分を含め当社をここまで親切・丁寧にご指導いただき今日に至ります。
先ずは知財総合支援窓口に「来て見て相談」下さい。結果がついて来ます。

窓口担当者から一言

 社長さん自身が知財の重要性を認識されており、長年の経験から培ってきた技術、ノウハウを強みに自社技術の守りから攻めへ知財を活用することに対してお手伝いをさせていただきました。本当の結果が出てくるのはこれからですので、継続して支援をしていきたいと思います。 (佐藤 清子)

知財を活用して新規市場へ進出(1.0 MB)

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掲載年月日:2015年9月 9日

更新年月日:2022年8月 5日

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