当社は、平成15年8月に介護事業を行う為に設立されました。
平成16年4月に現在の本社にて訪問看護・訪問リハビリの提供を開始し、現在は、訪問介護・リハビリ5事業所、居宅介護支援4事業所、訪問入浴1事業所、福祉用具レンタル・販売及び住宅改修1事業所、グループホーム3事業所、小規模多機能型居宅介護2事業所、住宅型有料老人ホーム1事業所を運営しております。
当社サービスをご利用いただく方が、住み慣れたご自宅で、また、住み慣れた地域での生活を継続することができるよう、多職種・多事業連携の下で生活支援を行っております。
①看護師(NS)・理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)が約110名在籍しており医療面の充実を図っております。
②理学療法士・作業療法士・看護師がグループホームや小規模多機能施設にも訪問し、訪問と施設での連携を図り、施設利用者へのサービスの充実を図っております。
③社外の医師・歯科医師・薬剤師等とNS・PT・OT・ST・ケアマネジャー・介護職員の多職種連携の下、多角的な視点から利用者の身体面や生活全般の支援をさせていただいております。
当社においての商品は、当社の職員であると考えております。
また、それぞれの専門職が提供するサービス(役務)が商品といえるのかもしれません。
提供させていただく看護・リハビリ・ケアマネジメント・介護の各種サービスについて、全職員が専門職としての専門性はもちろんのこと、接遇も含め、高い評価を得られることが必要と考えております。社内外での各種研修やワークライフバランスを意識した社内制度整備も継続して参ります。
同社は、「つばさ」という介護事業所名で堅実に経営し事業を拡大してきましたが、事業拡大と共に「つばさ」を冠した介護事業所が多数林立していることが分かり、他の事業所との違いを主張するため、商標権を取得したいとの強い意向で知財総合支援窓口を訪れました。
知財総合支援窓口では、インターネットを活用して、商標についての検索方法をアドバイスし、同社で他社権利のウォッチング作業を進めた結果、介護分野において「つばさ」は第三者が商標権を有していることが判明し、同社で商標登録する為にはどのような方法があるかについて助言を行いました。
同社には、第三者が有する商標権の満了日を意識しながら、出願に関する手続等について、事前準備を進めていただきました。
第三者権利が、平成25年に存続期間満了日を迎え、その後、半年間の倍額納付による権利復活がなされないことを確認していただき、出願手続を指導しました。同社は約3年に渡り、継続的に諦めずに窓口を活用していただき、登録に至りました。
同社には、潜在的なリスク面も含め、商標権全般について指導・助言してきました。商標権に対する認識が深まり、ライセンスを生かした事業活動の在り方についても、幅広くアドバイスしております。今後、同社の商標権を維持していく為に、適切な管理運営をしなければならないと助言しております。
商品等のネーミングのみではなく、事業所の名称について商標を調べて初めて納得することもあります。一般的に、商標に関する権利意識がまだ低い状況にあるのではないかと思います。事業所名を使用できなくなった場合等のリスクを考えると、初期投資や信用が無駄になります。今までの信用を無くすこともなく、今後のビジネス展開に大いに役立てたいと思います。
本件は、永年「つばさ」の商標にこだわってこられた会社経営陣の意気込み・本気度が結実した事例です。商標のウォッチング作業は、日常化しているものとお見受けいたします。今後は、商標の適正な運用に向けアドバイスしたいと思っております。 (髙橋 正知)
永年、商標取得にこだわり続けた(890.2 KB)
掲載年月日:2015年10月28日
更新年月日:2022年8月15日