窓口支援事例
株式会社 杜若園芸
商標

画期的新商品「水盆栽」の商標登録支援

企業情報

所在地
京都府城陽市寺田庭井108-1
ホームページ URL
http://www.tojaku.co.jp/
設立年
1995年
業 種
水生植物の生産・販売
従業員数
40人
資本金
1,000万円

企業概要

当社は、昭和25年に現会長岩見良三がオランダカイウ・カキツバタ・花菖蒲を城陽市寺田で栽培を開始しました。平成3年には水辺緑化用水生植物生産販売を開始し、平成14年にタイに委託農場を開設して輸入を開始しました。平成17年には第54回全国農業コンクールで名誉賞・農林水産大臣賞・京都府知事賞を受賞し、園芸分野において国内初の水生植物専門の生産メーカーとしてパイオニア的存在として展開しています。

自社の強み

当社は、切花用カキツバタを1年を通じて出荷でき、品質もお客様に十分満足をいただけるものを生産しており、鉢物水生植物は専門会社として種類の多さと品種品揃えにより同業他社に先行しています。
さらに、北海道から沖縄までのホームセンターに直接間接的に卸売ルートを確立し全国展開しています。また、独自のネット通販により一般消費者への販売も行っています。

一押し商品

「水盆栽(商標登録第5776891号)」このネーミングは盆栽のように水生植物を手軽に楽しんでほしいという思いからつけました。「盆栽」は大きい松や梅などを大きいものを小さくし、自然の風景を楽しむものです。一方、「水生植物」は水鉢や火鉢、あるいは水槽で楽しまれてきました。アクアの中では、大きい水槽では購入すると50万円ほどかかることもあります。手間がかかり、なかなか手が出せません。そこで、盆栽のように、小さい器で、水生植物を楽しめる画期的な商品を開発しました。右写真は、小さなサイズの平らなガラス容器に流木、コケ、溶岩石でコンパクトに水の箱庭を楽しめます。

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

同社は、過去にも知財総合支援窓口を利用して水生植物に関する数件の商標を自社で出願して登録されおり、商標の重要性を十分理解して事業に活用されています。このたび盆栽の新商品発売に当たり、その名前を商標登録して保護するとともにブランド化を図りたいということで相談に来られました。

最初の相談概要

新商品は、土の代わりに水を使った新しいジャンルの盆栽であり、その名前として「水盆栽」を商標登録したいというものでした。J-PlatPatを使い先行商標を検索したところ類似商標は発見できませんでしたが、「水盆栽」という名前は、単なる品質表示と看做されて商標登録は難しい旨を説明するとともに、専門家相談を提案しました。

その後の相談概要

「水盆栽」は、水を使った盆栽の名前としては一般的には自他識別力がないと思われるが、商品そのものが新しい概念の盆栽系商品であること、インターネットで「水盆栽」がヒットしないことから、自他識別力がないとは言い難く、登録の可能性がある旨を弁理士よりアドバイス頂きました。指定商品の選定方法や標準文字商標の出願書類の書き方をアドバイスし、同社が出願書類を作成して出願されました。結果的に、「水盆栽」で商標権を取得できたことにより、新商品の販売に大いに貢献するものと思われます。

窓口を活用して変わったところ

当たり前の名前で商標登録が難しいと考えられていたものが、知財総合支援窓口で弁理士の適切なアドバイスを受けることにより、短期間で商標登録できたと思います。また、この相談を通して商標の登録要件、指定商品の選定方法、出願書類の書き方などについて、より理解を深めて頂きました。今後も、商標制度を大いに活用頂き、事業拡大に役立てて頂けるものと期待しています。


企業からのメッセージ

知財総合支援窓口の支援のお陰で早期に希望の商標「水盆栽」の登録ができ大変喜んでいます。当初は、当たり前の名前で商標登録できるものかと不安でしたが、他社に先んじて商標権を取得できました。難しいと思っても諦めず、一度知財総合支援窓口に相談されることをお勧めします。

窓口担当者から一言

私自身登録が難しいと思っていた商標が登録できてうれしく思っています。同社は、今回の商品以外にもさまざまなユニークな新商品を企画されています。これからは、商標権だけでなく特許権などの知的財産権全体を視野にいれて、知財を事業に活用して頂けるよう支援していきたいと思います。 (小倉 一郎)

画期的新商品「水盆栽」の商標登録支援(626.5 KB)

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掲載年月日:2015年12月22日

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