窓口支援事例
株式会社 野田ハッピー
特許

試作品を通じての相互理解に基づく発明抽出

企業情報

所在地
千葉県野田市花井140-4
ホームページ URL
http://www.nodahappy.co.jp/
設立年
1982年
業 種
製造業
従業員数
8人
資本金
1,000万円

企業概要

 当社は、焼肉無煙ロースター、上引きフード並びに焼肉関連機材の開発・製造から販売・施工までフルラインで取り組む焼肉関連機材の専門会社です。焼肉と日本の伝統食文化を融合した新たな焼肉文化の創造を商品開発理念として、品質マネジメントシステムISO9001を取得し、環境に優しい製品とサービスを提供するためのシステム管理体制を構築しています。焼肉店舗空間を豊かに演出する、安全性、技術性、機能性、美観性を高次元で備えた製品を送り出し、業界で確固たる基盤を築いてまいりました。

自社の強み

 当社は、ロースター製造の技術と確かなコンサルティング力をもとに、独自で焼肉専門店舗の企画設計を行っています。従って、製品一つ一つのお問い合わせから焼肉店経営全般まで自信をもってご要望にお応えすることができます。また、早くから海外市場に着目し、2005年に中国で生産及び海外販売の拠点を作り上げました。日本の焼肉市場から世界の焼肉市場への市場展開を基盤に、世界各国の食文化と融合して、それぞれの地域に合った新たな焼肉文化の創出を目指しています。

一押し商品

上引きフード「商品名“クリアーフード”(登録商標第4734770号)(特許第3460996、3460998号)」

① 工事ハイコストをクリアー
  (従来型しちりん・フード工事の約40%コストダウンを実現)

② 店内空気をクリアー
  (従来フードでは除去しきれなかった煙を完璧にスピード吸収)

③ 視界をクリアー
  (圧迫感の有る大きなフードに比べすっきりスリムな格納式)

④ 冷暖房効果をクリアー
  (排煙量60%減を達成)

の4項目をクリアーし、衛生管理と経費削減を自慢の吸煙能力でバックアップする商品です。

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

 国際ホテル・レストランショー(東京ビックサイト2015年2月開催)で、同社は開発中の無煙・無臭のロースターの試作品を初めて参考出展しました。この展示会を訪問した知財アドバイザー(新規相談企業を発掘する人材)は、同社がこの開発品にさらなる改良を加味したものを4月ごろ完成させ、その際に特許出願したいとの意向を聞き取り、知財総合支援窓口の紹介をしました。そして窓口担当が2015年4月に同社を訪問しました。

最初の相談概要

 今回開発品が革新的な機能を有し、開発段階においてもユーザーから高評価を得ていることから、同社にとってこの開発品への期待は大きく、早急に特許出願したいとの意向が示されました。そこで、展示会での発表状況、及び同社の事業内容を確認し、特許出願の必要性を確認しました。また同社が小規模企業であることから、産業競争力強化法に基づく特許料等の軽減措置を受けられること、早期審査請求の活用及び今後の事業展開を考慮した権利の確保のため、質の高い特許出願を目的とした、弁理士による支援を受けることをお勧めしました。

その後の相談概要

 一見、試作品は単なる組み合わせに見えましたが、機械装置の出願経験豊富な弁理士の協力の下で、試作品を前にしながらの構成の細部に渡る聞き取り作業により、各細部に様々な工夫がされていることが確認されました。そして、販売後における各種消耗品の交換・メンテナンスという観点から継続的なビジネスが成立するように細部の構成毎の特許権の取得が好ましいことを助言致しました。支援中に提示させて頂いた発明のポイントについては、同社の社長も納得され、協力して頂いた弁理士と別途契約を行い、特許出願することになりました。

窓口を活用して変わったところ

 長年の業界での経験から、今回の開発品の事業への貢献は大きいと判断していましたが、今回支援を受け、単なる組み合わせでない商品であることを確認できました。また、特許を得ることが、単なる模倣対策だけでなく、営業面で差別化技術について自信を持って客先に説明できる効果も有る事が分かりました。


企業からのメッセージ

従来、発明が有ると特許事務所に内容を説明するだけの依頼が多かったのですが、今回の支援のように弁理士同伴のもとで5回も訪問して頂き、試作品を前にした非常に理解し易い具体的発明の捉え方を体験でき、今後の発明創作に大変役立つと思っております。このような機会を与えてくれる知財総合支援窓口に相談されることをお勧めいたします。

窓口担当者から一言

 同社は、「千葉ものづくり認定製品」として認定される「オンリーワン」製品を開発・製造する企業です。これらの独自技術は、独占権の確実な取得だけでなく、客先が理解できる差別化技術としてのアピールも重要となります。今回の支援では完成度の高い試作品のおかげで効果的に差別化技術を見つけられました。 (齋藤 廣志)

試作品を通じての相互理解に基づく発明抽出(370.3 KB)

このページを印刷する

掲載年月日:2016年2月 1日

トップに戻る
  • 特許庁
  • 経済産業省
  • 独立行政法人
  • 知的財産相談・支援ポータルサイト
  • よろず支援拠点