窓口支援事例
夢窓庵
商標

先登録商標が存在する屋号の商標取得

企業情報

所在地
奈良県奈良市水門町70番地7号1-2
ホームページ URL
http://ha1.seikyou.ne.jp/home/Gen/
設立年
1995年
業 種
宿泊・飲食業
従業員数
18人
資本金
-

企業概要

 日本料理「夢窓庵」は、四季折々に移りゆく庭を愛でながら、五感で味わう「おもてなし」をお楽しみ頂いています。
 屋号「夢窓庵」の商標権を取得後、22年間ご愛顧頂いた法蓮町のお店を、2016年に奈良公園の入り口である水門町に移しました。
 近年では、地域振興の一端を担う自社農園事業を展開し、生産した葡萄で山葡萄ワインをつくり、お店で提供すると共に販売も行っています。

自社の強み

造園業も営むオーナーが作庭した夢窓庵の日本庭園、オーナー自ら出向いて買い付けた調度品と器、そして季節を盛り付けた懐石料理とを、心を込めた「おもてなし」で提供するのが「夢窓庵」のモット-です。
この「おもてなし」は、日本のお客様に限らず、海外のお客様からも高い評価を頂き、5年連続でミシュラン2つ星を頂いています。

一押し商品

Original wine「月日星」
 日本の野山にて自生する山葡萄の「行者の水」と「メルロー」を、世界的に有名な葡萄作者の志村富男氏が交配育種された品種「富士の夢」を、奈良県春日奥山原始林の麓 梅谷 夢窓庵園場にて植栽しました。奈良県で初めて、葡萄に適した土壌作りから収穫まで行い、皆様にご提供できるワインを作ることができました。
 「月日星」の名前の由来は、春日奥山原始林に生息する”三光鳥”です。その鳥の鳴き声が「ツキヒーホイホイホイ・・・」と聞こえることから、「月日星」と名付けました。 

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

同社は、オーナーが敬愛する夢窓国師の名を冠した「夢窓庵」の屋号を、長年に渡り大切に使用してきました。新店舗開設等を計画する中で、「屋号を商標で保護できないか」と奈良中央信用金庫を介して、当知財総合支援窓口に相談がありました。

最初の相談概要

先登録調査を行った結果、「同一称呼の商標が存在し、出願しても拒絶される可能性が高い」ことが判明しました。相談者の「権利取得に対する強い要望」を受け、弁理士を活用し対策を検討した結果、「先登録商標は使用されていない可能性が高い」ことから、商標出願と同時に「不使用取消審判請求」を行ない、「先登録商標権を消滅させて、商標登録査定を得る」という方針で臨みました。

その後の相談概要

出願後、下記に示す知財支援を経て、商標登録をすることが出来ました。
 商標「夢窓庵」:登録5803890号
①不使用取消審判請求を認める旨の「審決」通知の受理、
②先登録商標を引例とする拒絶理由通知を受理
③「審決までの経緯説明」と「先登録商標取消確定までの査定留保」を記載した意見書提出、
④先登録商標取消確定(登録原簿書換更新)、⑤商標登録査定通知を受理

窓口を活用して変わったところ

同社は、知財総合支援窓口を利用することにより、長年使用してきた屋号の商標権を取得することができました。このことを通して、事業における知財活用の有効性に気付かれ、新たな知財活動を開始されました。自社農園で栽培する地域農産物、さらにそれを利用した商品のブランド確立に向け、商標出願等の権利化に取り組まれています。


企業からのメッセージ

夢窓国師の言葉「夢はかなう」を胸に事業を展開してきました。この度も、先に商標登録されていたにも関わらず、諦めずに粘り強く取り組むことにより、念願の屋号の商標権を取得することができました。知的財産に関するお悩みがあれば、知財総合支援窓口に相談することをお勧めします。一緒になって課題解決に取り組んで頂けます。

窓口担当者から一言

オーナーの夢を実現した庭を、窓から眺めていると、悠久の時を感じ取れる新しいお店が完成しました。名実ともに奈良を代表する日本料理店として、商標「夢窓庵」を携えて再出発されました。「奈良の国際的な「おもてなし」処として、「夢窓庵」の名が世界に拡がっていくことを期待しています。 (澤田 敬)

先登録商標が存在する屋号の商標取得(737.7 KB)

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掲載年月日:2016年4月19日

更新年月日:2018年10月 5日

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