近鉄新田辺駅東側に位置しており、設立当初では50店あった組合店も現在では半分に。しかし、2008年に組合の名称を「新田辺東商店街」から「キララ商店街」に変更し、若い店主や従業員を中心に、商店街の活性化に取り組み、日々様々な事業に取り組んでおります。
2009年キララ商店街のマスコットキャラクター「キララちゃん」を誕生させ、地元大学生や地域住民と商店街活性化に向けた取り組みを毎年行っています。現在、京都府にある商店街の中でも、一目置かれる商店街に。京田辺市の夏の風物詩として位置づけされている「キララフェスティバル」の実施やキャラクターと一緒に地元をはじめ、全国各地にPR活動も積極的に行っています。
キララ商店街の一押しは、「いすー1GP」。京田辺市キララ商店街が、発祥の地「聖地」として、認知されており現在、北海道・岩手・山形・秋田・東京・神奈川・岡山・広島・島根・徳島・長崎・京都の12都市で開催。今年4月には、日本を飛び出し海外でも開催。第20回ふるさとイベント大賞では、京都では初受賞の選考委員会特別賞を受賞。
キララ商店街事業協同組合(法人)は、京田辺市の「近鉄新田辺駅」前の東商店街にあり、キララちゃんキャラクター等を用いて活性化に取り組むとともに、同組合が発案・開始したイベント「いすー1グランプリ」(事務椅子を使用した耐久レース)で使用中の名称・ロゴの商標の保護活用をしたいとのことで、商工会を通じて、相談に来られたのがきっかけでした。
同組合の最初の相談は、当商店街で開催実施中の「いすー1グランプリ」がTV放映等で注目を浴び、他県での開催要望も現れる状況を踏まえ、この地が発祥であること、開催ルールの統一化等の意味も含め、商標をどのようにすれば登録できるのかというものでした。同組合は商標登録経験がなく、地域おこしも考慮して、どのような商標登録・活用策が適切か等についてのアドバイスを開始しました。
本件イベントの内容、マスコミ等での取り上げ状況、他県への普及見通し等を検証し、出願人適格、指定役務選択、グランプリ関連商標の精査等を通じて、専門家(弁理士)アドバイスの提供も含め、商標出願案を助言しました。レース名の標準文字、使用中のロゴを含むマーク2件の商標登録の実現が支援できました。
同組合が生み出したこのイベント内容を、知財の活用でどのように保護・PRしていけばよいか悩んでおられた状態から、知財総合支援窓口にご相談頂き、ブランド化推進、他地域での普及に向けて活用できる商標権が取得できる見込みとなり、地域活性化、同地域の周知性アップに積極活用して頂く意欲が高まったと思います。現在、台湾からの開催要望もあり、海外でのブランド化、当イベント運営の統一ルール維持等の検討がなされております。
知財総合支援窓口を利用することで、商標登録が実現でき、地域おこしイベント等でのブランド強化に向けての貢献が可能となりました。今後、知財による保護・活用等に関し、気軽に相談いただくことにより、適確な解決策を提供できるものと思います。
地域の活性化が叫ばれる中で、今回のユニークなイベントのブランド化は大変重要と認識し、商標登録に貢献できました。今後、地域特有のサービス、商品を、地域団体商標の活用も考慮してできる限りの支援をしていきたいと思います。 (福本 徹)
開催イベント「いすー1グランプリ」の商標登録(185.0 KB)
掲載年月日:2016年4月19日