窓口支援事例
マルチ株式会社
特許意匠

発明発掘・出願支援による知財力の向上

企業情報

所在地
兵庫県尼崎市道意町7丁目1番3 ARICビル1F
ホームページ URL
http://www.multig.jp/
設立年
1974年
業 種
製造業
従業員数
90人
資本金
3, 000万円

企業概要

当社は、基盤配線ボード(電子機器)製造メーカーとして創業し、その後制御機器の設計・製造、ロボット周辺機器の設計・製造を開始、業務用音声機器の修理・保守部門も開設しました。
更に、Linux環境下でAV機器を制御するWebコントローラー装置の開発・製造をメーカーより受託し、製品として販売しています。2012年には、超音波による有害獣忌避装置の開発プロジェクトが兵庫県COEプログラム推進事業に採択されたことから、超音波を利用した製品の開発に取り組んでいます。

自社の強み

当社は、ニッチ分野のニーズ製品を構想・開発・設計・試作・評価・製造・検査工程すべてを日本国内で行います。
保有している独自の技能・技術と開発・設計から生産までの一貫体制を活用しながら、共通価値を見出せる企業とのパートナーシップを深め、「国内ものづくり」の発展に貢献しています。
今後も、「ものづくり」の更なる実践と実績を通して世界中の人と組織の力を結集させ、日本と共に価値を生み出せる「ものづくり」を目指します。
まさに、Made with Japan への体現に向けて果敢にチャレンジします。

一押し商品

当社は、自社製品メーカーへの脱却製品の一つとして、長年培って超音波技術を応用した「ネズミ等有害獣忌避装置」を開発しました。従来の超音波を利用した忌避装置には超音波忌避効果の持続性に課題がありましたが、この課題を超音波の複数周波数による発信とランダムな発信パターンを実現することにより解決しました。
重要文化財、飲食店、農産物等の倉庫や電線・電気設備等の有害獣による被害防止が期待できます。

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

同社は、超音波を利用した「ネズミ等有害獣忌避技術」の開発を行うに際し、知財を保護したいと知財総合支援窓口に来訪されました。権利取得対象の具体的な技術内容が明確になっていなかったため、先ず先行技術調査による発明の発掘を行うことが必要であることを説明し、支援ができることを説明しました。これがきっかけとなり窓口の活用が始まりました。

最初の相談概要

超音波を利用した有害獣忌避技術に関する先行特許技術調査支援を行った結果、他社の権利を侵害することなく、同社は超音波を利用した「ネズミ等有害獣忌避装置」の開発ができることが分かり、本格的に「ネズミ等有害獣忌避装置」の開発に着手することになりました。

その後の相談概要

「ネズミ等有害獣忌避装置」が完成した段階で、同社は本装置を意匠出願にて技術保護をしたいと相談に来られましたが、本装置は同社の主力製品の一つとして位置付けられていることが分かったので、模倣対策の観点から特許出願も勧めました。
しかし、同社のHPには本開発装置は既に公開していたため、新規性喪失例外規定の適用を受けた出願が必要となり、集中出願支援により所定の期日までに意匠及び特許を出願することができました。

窓口を活用して変わったところ

「ネズミ等有害獣忌避装置」に関する先行特許調査、発明の発掘、出願書類作成等の支援を通して、同社は発明発掘から出願までを経験し、出願手続きへの理解と自社製品の知財保護の重要性について認識され、社内での知財マインドが向上し、同社社員の知財力の向上に繋がりつつあることを痛感しております。


企業からのメッセージ

下請けから脱却し、自社製品を持つメーカーに変えるには、知財が重要です。当社はその過程において、一つの開発製品の知財保護について知財総合支援窓口に相談したことにより自社の知財力向上にも繋がっています。自社の知財力強化には、知財総合支援窓口の活用をお勧めします。

窓口担当者から一言

自社製品の知財保護に関する相談から、同社の知財マインドの向上、そして知財力向上への取り組みに繋がっています。
これからの同社の知財力の向上を期待すると共に楽しみにしております。 (熊谷 親徳)

発明発掘・出願支援による知財力の向上(168.7 KB)

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掲載年月日:2016年4月27日

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