広島県山県郡安芸太田町の道の駅「道の駅来夢とごうち」にて花屋を経営しています。
道の駅という場所柄を生かし、立ち寄られたお客様が楽しめるよう、安芸太田町特産の
祇園坊柿を使用した「祇園坊ソフトクリーム」など軽食の販売も行っています。
”安芸太田No1を目指し、仕事を通じて、夢の実現ができ、喜びを提供できる企業を目指します。”
”基本を忘れず、挑戦する勇気を持ち、城を守り飛躍し続けます。”
を企業理念に掲げ、社員一同常に前向きに挑戦を続けています。
日頃のお客様とのやりとりを通じて、ニーズを敏感に察知した新しい商品の開発に積極的に
取り組んでいます。
地元に根付いた文化や食材を生かした製品作りを行っています。
日本伝統芸能「神楽」。その大きな特色は、何と言ってもその繊細かつ卓越した伝統芸能の装具たち。
これらは高い技術をもつ職人たちの手によって希少な素材を贅沢に使い、多くの細やかな工程を経て
作りあげられています。
神楽の美しさ、それを支える匠の技をもっと多くの方に見て、触れて、楽しんで、体感してほしい。
そんな思いから生まれたのが神楽人形「ドン舞い神楽ちゃん」(商標登録5785365号)です。
職人の手で一つ一つ作られたお面と衣装をつけた神楽人形が音や振動で舞い踊ります。
男鬼、女鬼(意匠登録1539342号)、大蛇(意匠登録1539344号)、蛭子(意匠登録1544076号)
とラインナップも豊富です。
安芸太田町商工会に支援してもらいながら神楽人形の開発を始める段階で、経営指導員および専門家より新しい商品開発には知財の問題も
関係するというアドバイスを受けたことをきっかけに、知財総合支援窓口へ相談の依頼がありました。
神楽人形を開発するに当たって、その中の装置に関する知財の考え方、出来上がった商品に関係する知的財産権などについて、
基本的なことをご理解いただくことから始めました。
商品の開発段階ごとに、進捗状況を確認しながら相談しました。神楽人形の中の装置についてはすでに同種の動作人形を販売している企業からの
購入とすることで、特許権侵害のリスクを回避しました。
一方、オリジナルで作成している人形の形状については意匠権を取得し、商品名称については商標権を取得することで多角的な保護を図りました。
当初は生花の販売が主業務だったこともあり、知財というものに対して認識はあまりありませんでしたが、
開発に対する熱い想いと同様、知財についても熱心に取り組んでいただけました。
最終的には全て自社で権利化を行うまでになりました。
他地域へのライセンスのお話も進められており、経営に知財をうまく活用されていると思います。
チャレンジする決意を決められた経営者の皆様へ
自分の考えに信念を持ち、それを支えてくださるのが窓口担当者の方々です。窓口担当者はあなた以上のプロ集団です。
自分の器をより大きくする為にも、素直に相談できる勇気こそが経営者としての技量だと思いました。
成功という結果を出したいのなら一人でも多くの支えてくれる人を増やすこと。
これが、私の窓口を活用したいと思ってらっしゃる方へのメッセージです。 乾 一心
テレビや新聞等にも頻繁に取り上げられるようになり知名度があがってきていると同時に、似たような商品が目に付くようにもなっているようです。弁理士相談も活用いただきながら、侵害についての理解も深めておられます。
神楽を応援するお気持ちを持ちながら、事業を進めておられる同社をこれからもご支援してゆきたいと思います。
(柳下 加寿子)
神楽人形の権利化と活用(732.3 KB)
掲載年月日:2016年6月28日
更新年月日:2018年7月24日