当社は、『人類の進むべき方向のお手伝いができる企業へ』を合言葉に環境関連機器メーカー(太陽集熱器など)の特約店
として昭和59年に創業を開始し、平成11年に自社開発の環境関連機器の製造・販売を行う富士エネルギー株式会社を設立。
これを機に、真空ガラス管形太陽集熱器や廃食油燃料化装置などを製造する環境関連機器のメーカーへと転身致しました。
平成21年には鹿児島県日置市の誘致企業として亀原工業団地へ工場を移設し、これまでの技術と経験を活かしたものづくりを目指して日々製品開発を行っております。
当社が製造する太陽集熱器や廃食油燃料化装置は、熱需要のある施設や工場へ設備導入することにより確実に化石燃料使用量の削減とそれに伴うCO2の排出量削減に貢献できる製品です。
また、現在では国内唯一の真空ガラス管形太陽集熱器のメーカーです。
近年、都市部において太陽熱を利用した空調システムの需要があることから、より高温の熱がつくれる高効率太陽集熱器の開発を目指し、当社太陽集熱器の主要部材の一つである「ヒートパイプ」の自動製造装置を独自開発し、更なる太陽集熱器の高効率化に努めております。
これまで培った技術と経験を活かし開発した真空ガラス管形(ヒートパイプ形)太陽集熱器が当社一押し製品です。
年間を通して熱需要がある老人ホームや病院に最適な設備で、導入により化石燃料の使用量削減とそれに伴う
CO2排出量削減に貢献できる製品です。
全国に多数の導入実績があり、建築デザインに合わせた特別仕様の太陽集熱器の製作も対応可能です。
自社の主製品の一つである太陽集熱器の重要部品となるヒートパイプの自動製造装置を開発されました。この自動製造装置は販売対象とはされず、ヒートパイプ内作専用機として位置づけられています。本装置を保護することでヒートパイプとこれを使用した集熱効率の高い太陽集熱器の販路拡大に繋げたいとのことで窓口に相談されました。
同社は開発したヒートパイプ自動製造装置を、自社の太陽集熱器用ヒートパイプ製造専用機として位置づけられているものの同様な装置を
他社が出願するリスクを除き、円滑な事業展開のために特許出願したいとのことで相談されました。
本装置は、構造やメカニズムが簡易に見えることから特許性について専門家の助言を得られるよう勧めました。
知財専門家と同社の開発者を交えてヒートパイプ自動製造開発時の課題や工夫点及び独自性について特許の観点で意見交換しました。
プレ加工された棒状のヒートパイプの端部をロウ付け封印するまでの仕組みに独特の工夫がなされており特許としての要件を備えているとの
専門家の意見でした。
平成26年9月1日に特許出願されました。
同社はこれまでも幾つかの特許を出願されましたが、自社開発品の特徴や独自性を専門家と一緒に検討されたのは初めてであり自社技術の見方や
知財とその活用の重要性を新たにされたと思えます。
窓口相談前は試作したヒートパイプの品質評価方法に苦慮されていましたので、工業技術センターを紹介したところ旨く利用され、高品質のヒートパイプ製造条件を確立されました。
今回、会社としてどうしても取得しておきたい特許があり知財総合支援窓口へご相談させていただきました。
知財関連の知識に乏しい私でも分かるように、出願から取得までの流れや出願のメリットとデメリット、さまざまな知財関連の支援策など丁寧に教えていただきました。また、当社申請内容に適した信頼できる弁理士さんもご紹介いただき、無事に特許申請できました。
今では知財関連で分からないことがあればすぐに相談しております。
お気軽にご相談されることをお勧めいたします。
同社の太陽集熱器は主要製品でありその改善改良には余念がありません。
今回の装置は自社専用機としての位置づけでしたが、特許出願することで自信を持って販路拡大に努めることができると
思いました。
(濵石 和人)
自社用部品製造装置の権利化(163.7 KB)
掲載年月日:2016年6月21日