窓口支援事例
株式会社ビック・ツール
特許ブランド海外展開

「月光ドリル」ブランドで世界へ挑戦

企業情報

所在地
鳥取県西伯郡日吉津村日吉津38
ホームページ URL
http://www.bictool.com
設立年
1980年
業 種
製造業
従業員数
65人
資本金
1600万円

企業概要

当社は、商品開発型の企業です。これまでに独創的な技術を用いて、ドリルの研磨機、自動車整備用機器、塗装機器等を開発・製造・販売してきました。特にドリルに関しては再研磨技術情報を蓄積し、自動研磨機を全国的に提供しています。現在、企業規模は未だ小さいですが、製品「月光ドリル」で当地域に企業城下町を構築することを目指しています。

自社の強み

当社は、長年培ってきた研磨機の技術を駆使し、先端刃先形状を斬新な「三日月の形」にしたドリルを開発しました。このドリルは、先端刃先形状が三日月の形であることから、「月光ドリル」(商標登録)の名称で販売しています。「月光ドリル」は切削抵抗が非常に小さいため、これまで難しいとされてきたステンレス材の穴あけ時間を大幅に短縮し、且つドリルの耐久性を飛躍的に向上させました。「月光ドリル」については、国内特許を取得し、さらに外国においても補助金制度を活用して世界16ヵ国・1地域(欧州)に出願し、米国・台湾・中国・韓国・カナダでは特許を取得済みです。今後の事業展開も踏まえて、この他の国・地域でも権利化を図っていきます。

一押し商品

「月光ドリル」は、①ホームセンターで販売する「汎用ドリル」、②工作機械で使用する「加工ドリル」、③手術等で骨・歯に孔明けする「医療ドリル」と大別できますが、いずれも従来品に比して性能に格段の差があります。「医療ドリル」に関しては、骨に斜めに孔明けができることから、世界の整形外科医から『驚き』の反応があり、当商品の入手希望等の強い反響がありました。

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

「月光ドリル」をPCT特許出願する際に、補助金の活用を支援したのがきっかけです。ドリルをはじめとする切削工具に関しては、『刃物形状としての開発要素はあまり無い』というのが定説であるところ、技術のブレークスルーを図った同社製品には驚きと感動を覚え、その後の動向を注視してきました。

最初の相談概要

当初は、事業の海外展開に際し、ノウハウ等の営業秘密流出防止対応等を課題とされており、知財の側面だけでなく、ビジネスの側面からの支援も要請されました。

その後の相談概要

その後、海外を含めた商談が進み、海外取引をする際の模倣対応等の注意点を紹介しました。また、ドリル技術が高いことに注目が集まり、第三者から共同開発の依頼も入るようになり、開発成果の帰属等について考慮する点を紹介しました。さらに、窓口担当として窓口機能強化事業を活用した専門家継続派遣制度をご紹介したところ、申請され、採択されました。専門化継続派遣では、「月光ドリル」ブランディングに取り組むこととしました。専門家継続派遣後は某テレビ局報道部門の取材で取り上げられ、近々、全国放映される予定である旨を当社から伺っています。

窓口を活用して変わったところ

事業を推進する上で知財案件を重要視され、知財総合支援窓口との信頼関係を築いて積極的に事業展開をされています。


企業からのメッセージ

地方の小企業ですが、鳥取の片田舎で企業城下町の夢を描きながら努力しています。知財総合支援窓口、(公財)鳥取県産業振興機構その他支援機関のご支援には大変感謝しています。

窓口担当者から一言

同社商品「月光ドリル」は、急速に認知度が上がると思われます。今後の同社グローバル展開の一助になるべく、当窓口としても更に支援してゆきたいと思っています。 (岩田克己)

「月光ドリル」ブランドで世界へ挑戦(157.7 KB)

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掲載年月日:2016年10月25日

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