窓口支援事例
本野はきもの工業
商標ブランド著作権

商標からブランド化戦略へ

企業情報

所在地
大分県日田市
ホームページ URL
http://www.hita-geta.com/
設立年
1948年
業 種
製造業
従業員数
3人
資本金
-

企業概要

 昔から日田は杉の産地として知られ、なかでも日田下駄は、日田が天領だった天保年間(1830~1844)から発展してきた、日田の伝統的特産品の一つです。当社は、日田で昭和23年に創業し、現在は、二代目・三代目が共に力を合わせ、家族で営んでおります。日本人の暮らしの中に当たり前にあった下駄が玄関から姿を消していく中、現代の人たちにも親しみを持ってもらえるようなデザインを工夫し、父息子とお互い刺激し合い、昔ながらの日田下駄を新たな発想で製作しております。

自社の強み

 ひーる下駄、布あそび下駄、二の字下駄、おむすび下駄、和あそび下駄、デコ下駄など、これまでの下駄にはない特徴を持ちながら、履き心地のよいオリジナル下駄を製作しております。機械で量産するのではなく、家族が力を合わせて一つ一つ作り上げていく当社の下駄は、これまでの量産型ではできなかった、一足オーダーも可能にしており、世界に一つ、自分だけのオリジナルの下駄も作ることができます。

一押し商品

 【布あそび下駄】下駄の表面に布を貼り、コーティングを行っている商品です。鼻緒の柄も合わせることができます。履くと、ちらりと柄が見え、また、玄関にあるだけでも華やかです。お好きな柄を選んで楽しく履いていただけます。お気に入りの布を持ち込んでの個人オーダーも対応可能です。同じ布でも柄の出方は一つ一つ違って趣があります。布の種類の数だけオリジナルの下駄が製作できます。

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

 大分県中小企業団体中央会担当者が同社の販路開拓支援を行う中、同社の三代目は、日田下駄の展示会などで「下駄王子」として日田下駄を履いてダンスを踊り、日田下駄をアピールし、マスコミ等へも露出が多くなっていました。
 この、「下駄王子」を守るため、商標登録について、大分県中小企業団体中央会担当者を通じて相談がありました。

最初の相談概要

 「下駄王子」の商標登録に向けて、先商標検索の仕方や手続きの説明等を行い、弁理士も交えて登録要件などについて支援を行いました。特に、自社のロゴマークも登録できれば、というお話もあり、著作権の問題や著作権者との関係性についてもアドバイスを行いながら進めていきました。

その後の相談概要

 商標に関する支援を行う中で、下駄(木製はきもの)産業自体の需要は低迷しているが、同社では新しい感性による新たな木製はきもの(高価格帯)を開発し、一定の評価を得ています。このような背景から、同社の場合は個別商品ではなく、会社全体での商品開発、商標(ブランド)戦略が求められていくと考え、外部の視点によるアドバイスを得るため、ブランド専門家を交え、ブランド戦略、今後の方向性に関する支援を行いました。

窓口を活用して変わったところ

 ブランド専門家によって、SWOT分析等も実施し、商品、会社、地域、歴史等を深く掘り下げていったことで、これまで漠然としていたことが明確になり、同社及び日田下駄の進むべき方向性、目指すべきターゲットが見えてきたのではないかと思います。目標は高くなりましたが、それに向かって一歩一歩着実に進むため、商品・商標戦略が重要であることを理解いただき、今何をすべきなのかを考え、実践していくことができるようになったと感じています。


企業からのメッセージ

 第三者、専門知識をお持ちの方からのアドバイスを頂けるので、これまで自分たちが持っていなかった視点で仕事を見直す事ができます。是非活用して、企業の成長に役立ててください。

窓口担当者から一言

 日田下駄という伝統的な産業の中で、二代目、三代目と事業を継承し、若い感性で魅力的なものづくりを実践されている同社ですが、今回の支援を足掛かりに、ターゲット層への商品の浸透度アップ、魅力度アップを行いながら、知財を効果的に活用した更なる事業発展につながっていくことを期待しています。 (弘蔵 周子)

商標からブランド化戦略へ(284.5 KB)

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掲載年月日:2016年12月15日

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