ビットエイジとは、「コンピュータを使った技術や情報(ビット)を、自由自在に操る世代(エイジ)が集まって、最高のソフトウェアを目指そう」という意味を込めた社名です。常に最先端の技術に触れる環境を作りながら、成長をめざす企業と一緒に、様々な問題を解決してまいりました。そのような中から得たノウハウをもとに2006年に法人化し、高い技術と様々な分野での実績から、多くのお客様の評価と信頼を得てまいりました。創業から10年がたち、お客様からの信頼に支えられてきました。これからも、お客様の本当にやりたいことに応えるソフトウェアづくりを目指して、社員一同邁進してまいります。
システムのプロトタイプ作成や、新技術を使ったソフトウェアの開発を得意としています。また、他社で技術的に難しいと言われたもの、作れる人が周りにいないといった場合に、専門的な知識と経験に基づき最適なシステムを提案しております。医療系のシステム開発は、「Tri@ER」(トリア)の開発だけでなく、Web版電子カルテから各部門システム、部門間連携システムまで広く開発実績があります。また、画像認識技術を用いた自動検査システムや、分析処理も得意としております。さらにIoTやGISといったこれから求められる技術にも10年以上の経験をもった技術者がおり、これらを融合したシステムの提案が強みになります。
現場の声から生まれた院内トリアージ支援システム「Tri@ER」(トリア)。「Tri@ER」は、救急外来の現場で働く、救急専門医・救急看護認定看護師の生の声を受けて開発したタブレット端末を利用する院内トリアージ支援システムです。いかに短時間で適切なトリアージが実施できるかという観点にたち、開発を行いました。患者のトリアージの進捗状況が一目で把握できる画面構成や設問に答えていくだけで即座にトリアージ判定ができるリアルタイム判定機能(特許第6803022号)など、救急外来スタッフが「こんな機能があったらいいな!」と考えていた見易さ使い易さの工夫が多数盛り込まれています。
既に支援を行っていた(公財)いわて産業振興センターの方から相談を受け、紹介されたのがきっかけでした。
「開発したトリアージシステムを県立磐井病院に納品した。今後他の病院に導入する計画がある。いわて産業振興センターの方からのアドバイスもあり特許化について相談したい」というのが最初の相談でした。ヒアリングを行い、知財総合支援窓口の支援内容及び今後他の病院に普及していく上で必要な知財活動(権利侵害調査、先行技術調査・特許要件を踏まえた上での特許出願戦略等)について説明しました。さらに、調査の必要性、特許情報プラットフォームの概要、取得費用及びこれら知財活動に活用できる支援策を説明しました。
納品後ということもあり新規性喪失の例外規定適用を踏まえた支援計画を提案しました。中小企業等特許情報分析活用支援事業(特許庁委託事業)を活用してもらうことで、権利侵害の可能性が低いこと、特許化の可能性があること、自社システムの強みの把握ができました。また、ソフトウエアに強い弁理士を選定し複数回専門家派遣することで、特許出願可能な発明が抽出でき、事業拡大に有効な特許出願を複数件行うことができました。このような知財活動後、本格的な販促活動を開始されました。
事業を行う上での知財活動の必要性・重要性に気づかれ、短期間で知財制度の基礎的事項及び支援制度をよく理解され積極的に活用されました。特に権利侵害調査の重要性を理解されると共に検索方法のスキルも向上されました。さらに、知財活動は、ソフトウエアの付加価値を高め、差別化できるものであることを理解され、今後の商品開発に意識して活用しようと考えるようになりました。
いわて産業振興センターから特許の話を持ち掛けられたときは、特許にする必要があるのかな、あるいはできるのかなと疑問に思っていました。また、特許にするにしても忙しいので会社が大きくなってから、あるいは売れた後で申請すればいいかなと思っていました。しかし実際に相談してみると商品の強みを改めて知ることができ、活用してよかったと思います。まずは気軽に相談してみてください。
知財活動により権利侵害性の確認ができたことが、一番の成果のようでした。今回の取り組みを通じて、知財活動がソフトウエア商品の付加価値を高めることができるツールであることを理解していただいたことから、今後の開発に是非活かして欲しいと思います。 (中嶋 孝弘)
トリアージシステム普及のための知財活動(302.8 KB)
掲載年月日:2017年5月29日
更新年月日:2022年1月 6日