窓口支援事例
株式会社山田製作所
商標営業秘密・ノウハウ

キャッチフレーズ(商標)で技術をアピール

企業情報

所在地
愛知県あま市
ホームページ URL
https://www.ysei.co.jp/
設立年
1986年
業 種
製造業
従業員数
46人
資本金
1000万円

企業概要

 当社は創業以来、お客様と地域に必要とされる自立型企業になることを目指し、顧客第一主義をかかげ、積極的な設備投資・技術革新でお客様のニーズにお応えしてきました。
事業内容
・農機具用・油圧機器用・電動工具用等の精密機械部品の製造・加工
・各種造船部品の製作
・各種シャフト・スプール類の製作
・各種自動車部品の研削
・精密プレス部品の研削  

自社の強み

 当社はNC円筒研削盤による外径研削加工を得意としています。特に、段のついた箇所を1回の加工で同時に仕上げる成形加工が得意です。この加工は、工程を集約することができるので、量産品の加工に向いています。またNC機により高精度な砥石段加工をするため、お客様のコストダウンのお手伝いに繋がってきます。
『●(丸)を●(まん丸)にする会社』(キャッチフレーズ)
職人技というべき研削技術でしか到達できない真円(まんまる)のレベルを追求しています。ミクロンレベルの誤差も許さない技術で精密機械部品を製作しています。

一押し商品

 建設機械や農業機械等、産業機械の心臓部である油圧部品の油圧を制御するために用いられるポペットを、外径テーパー部と外径部の同軸度を2ミクロン以下で製造しています。このポペットという部品は、電気を入切することにより、油の流れを止めたり、流したり、また流れの方向を切り換えるのに使用する電磁弁の中に組み込まれています。ポペットを当社の高精度研削技術を活用して製造することで、油圧部品が嵌合された時のシート部の油漏れを防ぎ、油量の安定を図ることができるため、お客様より高い評価を得ています。

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

 窓口担当者が、知財制度の普及活動として、主に「経営革新計画を承認された中小企業」への訪問を計画し、同社に訪問して知財総合支援窓口の紹介をしたところ、同社より「知的財産権に関して申請すべきものがあるのか、一度工場をみてアドバイスしてほしい」と相談されたのがきっかけです。

最初の相談概要

 工場の見学の際に、同社の外径研削加工技術で優れた技術が散見されていたことから、まずは、製造ノウハウの情報管理を徹底したらどうかと助言しました。一方、社長自らが、お客様にすぐに理解していただける「キャッチフレーズ」や「ロゴマーク」を作成されており、とても新鮮さを感じ、これらを商標登録出願したらいかがかと助言しました。

その後の相談概要

 はじめに、商標制度の概略と先行商標調査の必要性を説明して検索方法を支援しました。その調査結果について知財専門家(弁理士)のアドバイスを受け、商標登録出願に至りました。一方、製造ノウハウの秘密情報管理体制の整備は、INPIT知的財産戦略アドバイザーの支援を複数回受け、各種営業秘密情報の洗い出し、社内管理のルール化を行いました。

窓口を活用して変わったところ

 同社は、今回の相談をきっかけに知的財産制度を理解され、知的財産を保護することの必要性と手段(出願、先行調査、ノウハウ管理)を十分理解され、今後の開発のプロセスの中に知的財産をチェック項目に入れることを十分理解されたと思います。同時に、「見える化」の推進により、従業員の皆さんの意識(愛社精神)が変わってきたように思います。


企業からのメッセージ

 当社は、商標登録にかかる手続きを通して、事業における産業財産権の重要性を学ばせていただきました。また秘密情報管理の必要性の指導と情報管理体制の整備の支援をして頂きました。今後、「ブランド」の確立や秘密情報管理体制を強化していきます。産業財産権だけでなく秘密情報管理(ノウハウ管理)について分からないことがありましたら、ぜひ、知財総合支援窓口の利用をお勧めします。

窓口担当者から一言

 同社は、自社の強みを検討され、それを「キャッチフレーズ」の中に表現され、お客様及び従業員に対して明確に説明されています。一方、たえまない技術開発を進め、その保護にあたっては、オープン・クローズ戦略を意識されて対応されています。元気な中小企業を知的財産の点からサポートできたと思います。 (飯島 英雄)

キャッチフレーズ(商標)で技術をアピール (379.4 KB)

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掲載年月日:2017年6月14日

更新年月日:2021年11月29日

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