窓口支援事例
合同会社いわない前浜市場 
商標ブランド契約・法務

地域ブランドを目指す

企業情報

所在地
北海道岩内郡岩内町
ホームページ URL
http://www.iwanai-wajiro.com/
設立年
2012年
業 種
卸・小売業
従業員数
2人
資本金
22万円

企業概要

 当社は、地元である岩内町で水揚げされた魚介類の卸売り及び加工品の製造、インターネット等による販売を行っています。
岩内町は、江戸時代から明治末期まで、ニシンの産地として繁栄した地域で知られています。一時激減した地元のニシン漁獲量は、最盛期を大きく下回ってはいますが、現在回復傾向にあります。当社は、地元企業としてニシンで地域の活性化を目指すために開発した伝統の漁師めし「岩内鰊和次郎」の製造・卸販売事業を行っています。

自社の強み

 当社は、代表が大学で学んだ最先端の経営学と、IT企業の企画開発で培ったノウハウを活かし、地元である岩内町の活性化のために活動しています。その中で、伝統的に漁師の家庭で食べられていた糠ニシンの茶漬けに着目し、ご当地ブランドグルメとして「岩内鰊和次郎」を開発しました。開発にあたっては、著名なご当地グルメ団体を訪れて助言を得たり、地元の商工会議所、観光協会などに協力を仰ぎました。また商品の発売開始に際しては、JR駅構内にある店舗でフェアを行い、代表自ら商品PRを行いました。実績の積み上げはこれからというところですが、様々なチャレンジを続ける熱意と行動力が当社の強みです。

一押し商品

 「岩内鰊和次郎」は、もともと地域活性化のために岩内町の飲食店・旅館向けに開発したメニューです。「岩内で加工された糠ニシンを使用している」、「ご飯の上には海苔を敷き詰め、その上に糠ニシンを乗せる」、「糠ニシンは1/3サイズの焼いたものを乗せる」、などの「岩内鰊和次郎7箇条」を設けていますが、店舗ごとに味付けやトッピングは工夫して貰っています。 またお土産にも利用できるパッケージングされた「岩内鰊和次郎」(登録商標第5869170号)を商品化しました。「岩内鰊和次郎」は、飲食店等で料理として提供するとともに、ご当地グルメ商品としてブランド化を目指しています。

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

 同社は、地域活性化に利用するため、岩内の歴史あるニシン加工技術を生かし、ニシンを使ったお茶漬けをテーマとしたメニューの開発を進めていました。ブランド化につなげる名称として、当初「岩内鰊茶漬け」を考え、商標登録を行う予定でいたことから、商工会議所からの紹介で知財総合支援窓口に来所されました。

最初の相談概要

 当初は、商標の出願手続に関する相談でした。出願予定の名称をお聞きしたところ、識別性が低いと思われたことから、商品開発の経緯などをお聞きし、地元の歴史や商品開発のストーリーなどを加味した名称を再検討することを勧めました。また、商標登録の手続きや注意点についても助言しました。

その後の相談概要

 同社は出願商標について再検討し、その結果、昔岩内に実在した漁師の名前を参考にした「岩内鰊和次郎」に決定されました。さらに出願は同社自身で手続をされました。知財総合支援窓口では出願だけではなく、今後の展開を見据えた広報活動や販売方法などに関しても助言をしました。商標登録後は、当該商標を他者に使用させるために、同社が作成した商標使用許諾契約書について弁理士による契約書主要部に関する助言も行いました。

窓口を活用して変わったところ

 同社は、当初からご当地グルメのブランド化を目指した取り組みを積極的に行い、商標権による保護も早いうちから考えられていました。ブランド名を決定するにあたっては相当苦労されたようですが、最終的にはストーリー性のあるよい商標になりました。知財総合支援窓口に相談をされたことで、商標出願手続だけではなく、ブランドとして育てていくための名称の決め方や、商標の有効な活用方法についても理解をしていただけたと思います。


企業からのメッセージ

 知財総合支援窓口に相談した際に、出願手続だけではなく、商標の考え方や活用方法、契約書の書き方についても助言して貰えるなど、幅広い支援をしていただきました。そのおかげもあり、一時は停滞していた活動も再び開始することができました。

窓口担当者から一言

 企画立案をサクサク行い、迅速に物事を進める同社の姿勢から、地元岩内町への深い愛情と事業への熱意が感じられます。様々な支援機関に協力を仰ぎ、事業へ活かしていく行動力にも驚かされます。今後も商標権を活用していただき、地元岩内町がますます活性化されることを期待しています。 (森山 潤)

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掲載年月日:2017年6月19日

更新年月日:2022年1月19日

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