当協会は、パウダー状にしたパステルを指につけ、型紙にそって塗り絵を行うパステルアートの型紙「パステンシルR」のワークショップ用セットを開発し、教育・福祉施設向けに販売しております。また、通信講座による福祉パステルアートRインストラクターの養成も行い、全国でインストラクターが誕生しております。
当協会は、建築CADを応用してオリジナルデザインの型紙を作成しており、従来デッサンから切り取りまで自分で行わなければならなかったパステルアート型紙の問題点を解消し、これに描き方の解説動画をセットにすることで、絵が苦手な人や子供・高齢者の方も簡単にアートに取り組めるようにしました。色や型紙の使い方によって同じ型紙を使用していても個性的な作品を作ることが出来ます。パステルアートは年齢性別を問わず簡単に楽しめるため、福祉や教育の現場をはじめ、幅広い分野の方に興味を持っていただいております。
当協会の一押し商品は、誰でも簡単に素敵な絵が描ける紙製のテンプレート(パステンシル(商標登録第5754715号))です。初めての方が楽しめるシリーズから、世界遺産などをモチーフにした大人向けのシリーズなど、幅広いラインナップを展開しております。今回、この誰でも簡単に素敵な絵が描けるテンプレートを「パステンシルR」と名付け販売するにあたり、広島県知財総合支援窓口の支援を受け、商標登録いたしました。
パステルアート画材に関する知財の権利化、及び同画材の製造販売やアート講座のビジネスを展開していく上での注意すべき点を教えて欲しいと知財総合支援窓口を訪問されました。
パステルアートの画材を新しく開発し、製造販売していく上で、特許での権利化が可能なものかとの相談を受けました。特許電子図書館(現 特許情報プラットフォーム)を利用した先行特許、さらにデザインの面でも関係あると思われたので先行意匠の検索の仕方について助言を行いました。また、ビジネス展開していく際に第三者の知的財産権への対応についても助言しました。
その後、同協会からパステルアートの画材の型紙について、他社と差別化を図るためのブランド名を付したいと相談を受けました。専門家(弁理士)のアドバイスを受けながら、ブランド名「パステンシル」の商標登録を支援し、商標登録(登録第5754715号)に至りました。
知財総合支援窓口を活用することにより知的財産権の重要性を理解されました。そして、現在、新規事業の開発にあたって商標、著作権などに関して積極的に知財総合支援窓口の相談を利用するなど、知的財産権に対する意識が変わってきたように思います。
知財総合支援窓口では、親切・丁寧にアドバイスをいただき、商標登録したことで安心して販促活動を行うことができるようになりました。取得してみて、知財を活用することの重要性をあらためて実感しております。新商品の販売や新サービスの開始を行う前に知財問題に懸念を感じたら、まず、知財総合支援窓口に相談されることをお勧めします。
事業展開も順調で、各地で講座を開講され、また、講座を開くことができるインストラクター養成講座も開くなど意欲的に活動されています。今後も、新商品の知財保護を含め、事業がさらに発展するよう継続して支援させて頂きたいと思います。 (曽我部 秀雄)
商標権取得でパステルアート商品の保護(213.8 KB)
掲載年月日:2017年6月26日