当農場は、日本百名山荒島岳のふもとに広がる自然豊かな清流の里、大野の地で営んでいます。福井の名産「上庄里芋」を中心に野菜、果実、生花などを生産販売しています。また、当農場が製造販売している、「上庄里芋」を主原料に誰でも安心して食べられるアレルギーフリーのアイスクリームは、特許を取得しており(特許第4913105号)、また商標「みんなのアイス」も知財総合支援窓口の協力で取得しました。「みんなのアイス」は販売が好調で、東京大手百貨店でも取り扱っていただいています。売り上げも当初に比べ大きく伸びています。
他、上庄サトイモの加工品、有名ブランドの果物を使用したゼリー状スイーツなど積極的に製品開発に取り組み、新たに商標「姫雪のたまご」「まなひめさま」を取得し、今後販売していきます。
大野市の自然環境に恵まれた農場で、農薬は慣行栽培の50%以上削減し安全安心な野菜を使用した商品を開発していることが当社の強みです。
コープファミリー元気野菜くらぶ認証を受け、国内、海外研修生などに加え小中学生も研修に参加している楽しい農場で、「水の精」「緑の香り」「花のこころ」を皆さんにお届けすることをモットーに農業に取り組んでいます。
「上庄里芋」を主材料としたアレルギーフリーのアイスクリーム、登録商標「みんなのアイス」は誰でも気軽に美味しく食べていただけます。
また、上庄里芋のねばねば成分から生まれたプルプルフルーティーな杏仁風ゼリー、登録商標「むーあん」も一押しです。
「上庄里芋」はきめが滑らかで、でんぷん質もモチ米に近い品質のため、煮込んでも煮崩れしない味のある美味しさを出しています。
近畿経済産業局特許室、福邦銀行が行っているビジネスマッチング事業に来ていただいたのをきっかけに知財支援を始めました。SFV生産農場(建石農園)は建石社長夫婦と共に従業員の若い女性スタッフが相談に加わり、最初から活発で真剣なミーティングをすることができる体制を作っていただきました。
先述のビジネスマッチング事業においては、アイスクリームなどに使用する機能性食品添加物に関心をもたれ相談に来られました。その中で添加物の効能に関してカタログやパッケージなどへの表記法の相談を受け、まず食品の機能性表示に関して配置専門家(弁理士)を招き、支援を行いました。
訪問当時からサトイモ、アイスクリームなどの商標相談を受けました。実際商標も出願して、ブランドも持っていましたが、難しい名称でのネーミングの考え方について意見交換を行い、アドバイスをしました。またパッケージデザインに関しても同時に意見交換を重ねました。
同農場ではアイスクリームの製造特許、商標を取得していることから、知財に関する関心はありました。しかし、当窓口の専門家の活用や、商標戦略など様々な意見交換を通じて、より社員の関心度が高まり、社員全員で自社の製品に対して考える体制ができ、またネーミングをすることにより愛着も深まったと感じています。
ビジネスマッチング事業に参加した時は、今回のような支援をしていただけるとは考えていませんでした。また、このような支援を行っていただけるところが身近にあることも知りませんでした。私ども6次産業を手掛けている者にとって、様々な相談のできる接点は非常に重要ですから、今後も当窓口には支援をお願いしたいです。商標「みんなのアイス」を皆さんが本当に喜んでもらえる商品に育てていきたいと、従業員一同努力してまいります。
ビジネスマッチング事業をきっかけに支援が始まり、地元の名産「上庄里芋」を主原料にアレルギーフリーのアイスクリームを開発し、「みんなのアイス」という親しみのある商標取得ができ、しかも大手百貨店での販売も始まり、支援できたことをうれしく思っています。これを機に新たな商品開発、市場開発が展開できればと期待しています。 (上野 昌宣)
知財面からの地域特産物利用6次産業化支援(285.1 KB)
掲載年月日:2017年7月 5日
更新年月日:2022年8月12日