窓口支援事例
トヨタエンジニアリング有限会社  
特許営業秘密・ノウハウ契約・法務

新開発の小型燃焼炉の知財支援

企業情報

所在地
徳島県阿南市
ホームページ URL
http://toyotaeng.com/
設立年
1986年
業 種
技術サービス業
従業員数
8人
資本金
1,000万円

企業概要

 当社は、1986年にTSEエンジニアリングサービスとして創業し、1988年にトヨタエンジニアリング有限会社を設立、阿南市津乃峰町から那賀川町に移転しました。
 機械設備の制作、保全や配管工事のほか省エネルギーなども得意の分野です。近年は事業者連携によるバイオマス発電にも関わり、今は木や竹を活用する熱供給サービスに力をいれています。
 当社会長の海外滞在経験を踏まえ、国際貢献や資源活用の重要性が今後益々高まることから、インドネシア技術研修生の受入れ(技術指導による国際貢献)や地域資源(木材)の有効活用にむけた機械設備の開発を行っています。

自社の強み

 当社は、管工事業・機械器具設置業・熱エネルギー事業・バイオマス事業の4つを主要事業として行っています。
 当社では、長年培ってきた技術・技能・経験を活かし、提案から設計・施工までのトータルサービスを提供しています。また、創意工夫をこらすことにより、お客様の経営環境を技術面からサポートし、より良い技術サービスを提供できるパートナーとして、共に省エネ・効率化に取り組んでいます。

一押し商品

 当社の一押し商品は、今回、新たに開発した独特な燃焼技術による熱交換設備を有する小型熱交換炉です。これまで燃料として活用することが非常に困難だった竹を燃料にすることができます。竹を燃焼させた場合の最大の問題点であった溶融灰の融着や耐火材の破壊を防ぎつつ、連続負荷でもスムーズに燃焼され、灰化されます。この小型熱交換炉を含む熱交換設備の利用で燃料費が従来の重油に比べて約30%削減できます。

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

 同社会長は、今回の技術開発に一定の目処がたったことから、その成果を権利保護できればよいのではとおぼろげに考えていたところ、阿南信用金庫の方から特許による保護を検討してはどうかと勧められました。その際、相談窓口として徳島県知財総合支援窓口をご紹介いただき、訪問による相談を受けられることとなりました。

最初の相談概要

 阿南信用金庫の方とともに同社を訪問支援しました。産業財産権制度と特許出願手続の流れを説明させていただくとともに、今回開発された装置の技術ポイントについてヒアリングさせていただきました。技術開発終了後には早急に販売を開始したいとの意向があったため、特許の可能性を含めて専門家(弁理士)相談を行うこととしました。

その後の相談概要

 見学者の予定があるということでしたので、秘密保持契約書のひな形を提供し、出願する場合に備えての秘密保持の重要性を説明しました。その後、専門家(弁理士)を派遣し、特許要件を詳しく説明するとともに、当該装置を拝見し、出願する場合のポイントとなる技術的要素についてアドバイスを行いました。費用面はものづくり補助金に採択されていたことから補助金でまかなうこととし、初めての特許出願を行いました。

窓口を活用して変わったところ

 同社会長は、これまでも様々な技術開発をされてきましたが、開発した技術やその図面などは関係者に開示し、特許や営業秘密として保護することはありませんでした。今回の特許出願を通じて、知的財産権による保護の重要性を認識していただけたのではないかと思っています。


企業からのメッセージ

 地域資源の活用を目的にバイオマスの熱利用燃焼炉を開発し、汎用的な価値を社会に知っていただく展開が必要でした。しかし、そのアプローチを考慮するに、的を射た順調な進展策が描けません。ご紹介いただいたのが知財総合支援窓口でした。通例や段階的にすべき事項を解り易くご指導いただき、方向付けが判断できました。貴重な時間を頂き、率直に聞いて学べ、成果に繋げるまで相談できる、このような支援窓口の活用を是非お勧めします。

窓口担当者から一言

 高齢化等による放置林は徳島県をはじめとして全国各地で問題となっています。そのような問題を解決する方法として、同社会長が考え出した今までにないこの新しい小型燃焼炉は大きな可能性を秘めています。数年後には全国各地でこの小型燃焼炉が活躍していることを願っています。 (青木 幸司)

新開発の小型燃焼炉の知財支援(323.2 KB)

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掲載年月日:2017年7月19日

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