窓口支援事例
株式会社津田水産
商標ブランド

商標相談をきっかけにブランド戦略支援へ

企業情報

所在地
長崎県佐世保市
ホームページ URL
https://tsuda-suisan.com/
設立年
1980年
業 種
製造業
従業員数
75人
資本金
1000万円

企業概要

 当社は、昭和42年の創業以来、新鮮な海の幸を原料にした水産加工品を製造販売しています。平成9年より、伝統にならいながらも、独自の「遠赤外線乾燥製法」を導入し、天日干しの美味しさをより衛生的に再現できるようになりました。“ふっくらと柔らかく、みずみずしい”ひものを製造しています。また、お手頃で安心・安全なものを提供したい、という企業理念のもと、平成23年より工場直営店を4店舗オープンさせました。
 「長崎にはこんなに美味しいものがあるのかと知ってもらいたい。」
ふるさと納税の返礼品としても多くの方に選んでいただき、地域貢献としても努力をしています。

自社の強み

 ひものの美味しさは原料でも大きく変わります。当社では、地元長崎の魚を主力として、各地の港から厳選したものだけを使用しています。加えて、「遠赤外線乾燥製法」を導入しているのも特徴です。遠赤外線で作られたひものは、天日干しのように旨味がギュッと詰まって、余計な水分だけをとばすことが可能です。また、魚をつけ込む調味液のブレンドは当社独自の配合で、社長と一部の社員数名しか割合を知りません。長年の経験から、魚種によって美味しさが十分に引き出されるよう研究を重ねた結果のブレンドです。

一押し商品

 当社の『ワイン仕込みさば』は昨年度200万枚以上を販売した人気No.1の商品です。調味液にワインを使うことで、さばの独特な臭みを抑えつつ、脂ののったさばの旨味を凝縮させています。魚が苦手な方も「このさばだけは食べられる」と、お子様からご年配の方まで幅広く支持をいただいています。和食の素晴らしさ、ひものの美味しさを再認識してもらいたいという一心から、試行錯誤の上に生み出した当社オリジナルの商品です。販売から10数年が経ち、じわじわとファンを獲得し、
今では当社を代表する人気商品となっています。

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

 同社は、知的財産に関する知見があまりなく、知財総合支援窓口からのダイレクトメールで知財総合支援窓口が実施する支援内容、相談の場が設けられていることを知られました。そこで、同社の商品展開において、知的財産権制度の活用が商品の差別化、売上向上にどう繋がるかを相談するために窓口を来訪されたことがきっかけです。

最初の相談概要

 最初の相談は主力商品の差別化であり、聞き取りの結果、主力商品の商標登録をしていないとのことだったので、最初に商標登録を目指しました。同社の希望に応じ、また、有益な権利とするため、専門家(弁理士)を交えて効果的な商標登録の手段を検討しました。その検討に基づき、商標出願を行い、2件の商標登録(第5845657号、第5845658号)に至りました。なお、その後も新たなロゴを作成した際には、商標登録(第5918228号)を行うなど商標権取得に関しての取組は継続して行っています。

その後の相談概要

 次に、本来の相談目的である売上向上に繋げるため、単なる商標権の権利取得にとどまらず、販売戦略の策定、実行が不可欠であることを同社に説明し、ブランドの専門家を交えた支援を提案しました。この支援において、お客様や商品に対する同社の一貫した誠実な姿勢を伝えることが重要であることを理解いただき、専門家のアドバイスに基づき、ウェブページや売り場の改善、イベントの企画開催などに取り組まれています。

窓口を活用して変わったところ

 同社は、商標権取得に関する手続きをしっかりと習得され、書類の作成、特許庁への対応などの実務を適切に行えるようになりました。また、商品の展開における知的財産権の役割、重要性の理解が浸透し、常に自社商品の魅せ方、伝え方を考えて事業を実行されています。同社の商品の魅力をより効果的にお客様に伝えることに積極的に取り組まれており、同社のウェブページや売り場に統一感を出すなど、窓口の活用による変化が目に見えた形であらわれています。


企業からのメッセージ

 商標権をはじめ、必要性を感じつつもどう動けばよいのかわからぬままの相談でした。自社の現状と問題点を親身になって考えていただき、今何ができるのか、何からすべきなのか、あらゆる情報と提案をいただきとても心強かったです。もっと早く窓口を利用させていただければよかったと思うほど、専門知識とたくさんの経験からアドバイスもくださるので、是非積極的なご利用をおすすめします。

窓口担当者から一言

 支援を通じ、商品やお客様に対する同社の誠実な取り組みを知り商品だけでなく同社自体のファンになりました。長崎県で干物と言えば「津田水産」とお客様に言っていただけることを目指して、いろいろなことにどんどんチャレンジされています。お若いご担当者お二人のお力になれるよう精一杯支援を継続していきます。 (坂本 亜希)

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掲載年月日:2017年7月31日

更新年月日:2022年8月19日

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