窓口支援事例
特定非営利活動法人土湯温泉観光協会
商標契約・法務著作権

地域団体商標とサブブランドの活用体制構築

企業情報

所在地
福島県福島市
ホームページ URL
https://www.tcy.jp
設立年
2004年
業 種
観光、地域活性化
従業員数
-
資本金
2,094万円

企業概要

 当協会は、土湯温泉の観光と地域活性化を目的とする非営利組織です。土湯温泉は福島市西部に位置し、福島駅から車で40分、東北自動車道福島西ICから20分とアクセスも良好です。単純温泉、単純硫黄泉、炭酸水素塩泉、緑ばん泉など、「土湯十楽」と謳われる様々な泉質の温泉を楽しむことができます。また、観光案内所を設け、宿泊旅館の斡旋や温泉地全体の観光案内など、お客様のご希望に応えることができる体制で臨んでいます。

自社の強み

 当協会がある土湯温泉は磐梯朝日国立公園内にあり、四季折々が風光明媚で心身ともに癒される温泉地として、環境省より国民健康保養温泉地の指定を受けています。また、山岳道路が裏磐梯まで続いており周辺観光にも最適です。土湯温泉には古くからの伝統工芸として「土湯こけし」があり、多くのこけしマニアが毎年訪れています。
 まちおこし事業として、温泉熱を生かしたバイナリー発電や、荒川の砂防ダムの落差を生かした小水力発電を実施しています。最近では、旅館後継若者らによる「若旦那図鑑」フリーマガジンが好評を博し、地域住民で作り上げた温泉キャラクター「きぼっこちゃん」グッズの売り上げも伸びています。

一押し商品

 当協会では、まちおこし事業を手掛ける民間法人らと連携を図りながら、商標を積極活用して土湯温泉のブランド向上と地域活性化に取り組んでいます。

・ 地域団体商標「土湯温泉」 (商標登録第5016614号)
・「若 旦 那 図 鑑」 (商標登録第5839935号)
・「きぼっこちゃん」 (商標登録第5931917号)

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

 温泉キャラクター「きぼっこちゃん」関連商品の売り上げが伸び、商標登録出願を検討する必要が生じたことと、地域団体商標「土湯温泉」更新費用の軽減手続について確認するため、窓口を活用されました。

最初の相談概要

 同協会では、温泉キャラクター「きぼっこちゃん」を使用した各種商品・サービスの展開を外部に事務委託していたため、商標登録を行う商品やサービスの選定について事務委託先での使用状況を確認し、商標の使用実態に応じて出願人を決定するよう助言しました。地域団体商標「土湯温泉」については、土湯温泉旅館事業協同組合に対して、更新費用の軽減申請の方法に関して支援しました(福島復興再生特別措置法)。

その後の相談概要

 商標の管理状況を点検したところ、見直しが必要な商標がありました。そこで弁理士相談を行って助言を行うとともに、窓口から商標管理規程の雛形を提供しました。
・「きぼっこちゃん」:デザイナーとの間の著作権利用契約の留意点について弁理士から助言。
・「若 旦 那 図 鑑」:商標管理規程を適用して統一した基準で運用するよう弁理士から助言。

窓口を活用して変わったところ

 「きぼっこちゃん」の商標登録により、模倣品を防ぎ安心して商品を販売できるようになりました。「きぼっこちゃん」のデザイン変更などは、デザイナーと相談して進めていくことを確認しました。また、「若旦那図鑑」を含め、全ての商標に商標管理規定を適用して管理しています。


企業からのメッセージ

 知財総合支援窓口の点検を受けたことで、商標管理規程がないことが問題であるとわかりました。当協会には知財担当者がおらず、商標登録後の管理が徹底されておりませんでした。窓口支援担当者の指摘を受けたことで、より積極的な商標活用が可能になるかと思います。外部からの目で点検と助言をしていただくことをお勧めいたします。

窓口担当者から一言

 地域団体商標「土湯温泉」の使用は組合員のみに限定されますが、「きぼっこちゃん」はみやげ物店や観光業者まで広がり、更なる地域活性化が期待されます。「若旦那図鑑」は、土湯温泉を全国発信する新たなツールとして、旅行予約サイトでも活躍中です。
 皆さんも知財を使って観光資源を活用されてはいかがでしょうか。
(鈴木 優)

地域団体商標とサブブランドの活用体制構築(1.2 MB)

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掲載年月日:2017年8月28日

更新年月日:2022年8月 8日

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