窓口支援事例
阿部幸製菓株式会社
商標

知財活動の自立化に向けた支援

企業情報

所在地
新潟県小千谷市
ホームページ URL
http://www.abeko.co.jp/
設立年
1964年
業 種
製造業
従業員数
320人
資本金
4,500万円

企業概要

 当社は、業務用米菓のOEM製造を中心とする会社です。また、その他の業務として、県内での総菜事業、鏡餅の製造を行っております。
 「世界中の人々に笑顔の輪を、わたしたちの食品を通じて広げていきたい」という経営理念に基づき、安心、安全な品質でお客様にお届けできるよう日々努力しております。

自社の強み

 当社は業務用柿の種メーカというポジションを確立し、多方面のお客様よりご好評を得ました。その後、当社独自の製法で量産化を推進し、柿の種をはじめとした小さなあられ類については、焼き製品、揚げ製品ともに比較的安価で安定供給できる体制が整い、現在も幅広いお客様から専用品をご要望頂いております。自社商材については業務用製品とバッティングしないよう、米菓に限らず様々な企画にチャレンジできることが当社の強みであります。

一押し商品

 "新潟名物 柿の種とおかずラー油の出会い!
旨みたっぷりのラー油の中にクラッシュした柿の種を入れました。ザクザクとした食感と食べ応えは驚きの美味しさ!
 まるごと入った柿の種は湿気ていると思われそうでありながらパリパリとした予想外の食感です。
 驚きとともに美味しくお召し上がりいただける、新しい柿の種です。"

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

 同社は新商品展開にあたり、パッケージデザイン、マーケティング戦略等について公益財団法人にいがた産業創造機構に相談に伺ったところ、新商品のネーミングが他社の商標権を侵害しないか確認すべきと助言され、知財総合支援窓口を紹介されました。

最初の相談概要

 同社は、新商品の名称を検討する上で、他社の商標権侵害を回避したいとの相談で、知財総合支援窓口を活用したことがきっかけとなりました。今まで全て特許事務所に一任してきたため、費用的な負担が大きいという課題があることを知り、自社でも調査や出願、権利維持管理が可能であることを説明しました。その後、同社の一押し商品である「CRISPY BRAN」の商標登録出願を自社で試みたいとの相談を受け、商標登録の可能性について専門家を交えて相談対応いたしました。

その後の相談概要

 同社の売れ筋商品である「柿の種のオイル漬け」について、商標登録出願・登録の支援を行いました(商標登録第6174551・6212110号)。その後、同社が保有する商標権の棚卸手法や維持管理方法、また商標権更新登録申請手続等、同社を訪問して詳しい説明・指導を行いました。更に他社の商標権侵害を回避するための調査、権利範囲の捉え方等、継続した支援を行ったことにより、知財に関する知識や関心が高まりました。

窓口を活用して変わったところ

 同社は「柿の種のオイル漬け」などの商標申請手続を経験したことにより、「知的財産権の取得については弁理士に一任する」という基本姿勢から、徐々に意識が変わってきました。単に「権利」というだけでなく、「知的財産権は活用しないものは整理し、利益を生み出すものは積極的に取得する」という意識改革により、自社商品を多面的・客観的に見る習慣化を図ることができました。


企業からのメッセージ

 知的財産権の根の部分はマーケティングのコンセプト設定に繋がっています。顧客のどのような課題を解決し、その内容をどう伝えていくか、それが他社の権利を侵害せず、新たな価値を生み出した場合は権利を保護する、という流れを自社で取り組むことにより、知財に関して自信が持てるようになりました。窓口を活用することにより、費用的なコストダウンに繋がるだけでなく、知財の重要性に気付くことができました。

窓口担当者から一言

 同社は、今回、商標登録出願から登録までの申請手続を自社で行ったという初の経験により、知財取得に自信を持たれました。また、権利維持管理手法を習得されたことにより、大幅なコストダウンが図れることと思います。今後も新商品の名称や商標権侵害に関する相談など、専門家を活用しながら支援を継続していきたいと思います。 (伊藤 里子)

知財活動の自立化に向けた支援(1.4 MB)

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掲載年月日:2017年8月28日

更新年月日:2022年8月10日

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