窓口支援事例
株式会社 美光技研
特許デザイン

知的財産を意識&活用しての経営革新

企業情報

所在地
岐阜県美濃加茂市
ホームページ URL
http://www.bikogiken.co.jp/
設立年
1973年
業 種
製造業
従業員数
10人
資本金
1000万円

企業概要

 当社は、鏡面仕上げされている金属板(ステンレス板、鉄板)や樹脂板に、独自の砥石を使った研磨加工による絵柄や模様(右の写真参照)を描く、独自の技術を所有しています。
 このような技術力を活かし、自動車部品やスポーツ用品からビルのエントランス、エレベーターの開閉ドアなどに使われている製品に加工を施しています。

自社の強み

 当社は小さな企業(社員10人)ですが、若い社員が多く、技術が発信できる企業となりたいとの願いから、オリジナル設備、オリジナル砥石を使用したオンリーワン技術を持ち、その技術で顧客へ提案出来る「提案型企業」を目指しています。
 絶えず新しいモノを開発したいという願望が強く、日々の生産の中から新しい技術を生み出そうと、絶えず研究する技術提案型企業集団です。

一押し商品

 最近開発した技術により立体的な図柄(3D図)を描くことが出来るようになり、さらにその3D図が動くようにも見せる技術開発が出来ました。顔(目)を固定して視ていれば3D図柄は動きません。しかし、顔を円運動させるとその3D図柄は円運動して視えるようになります。これは人間の錯視という現象を活かした技術です。
 この「動く3D図柄」について知財総合支援窓口へ相談した結果、弁理士から権利化できる可能性が高いと回答を得たことから、窓口担当者のアドバイスを頂きながら特許出願しました。

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

 知財総合支援窓口の担当者である宮川は、公益財団法人岐阜県産業経済振興センターのシニアコーディネーター(技術担当)も務めており、ものづくり補助金などの支援のため同社を訪問した際、オリジナル技術(オンリーワン)があることを発見しました。その時点では知的財産をあまり意識せずの経営だったため、窓口担当として知的財産をしっかり固め、販路開拓に繋げることが出来ると確信し、支援を行いました。

最初の相談概要

 同社が新規に開発した「動く3D図柄」について、
①研究開発費を補助してくれる支援制度が無いか紹介して欲しい。
②当社の技術は特許など取得出来る可能性はあるか?
という2点のご相談を頂きました。①についてはものづくり補助金や岐阜県地域活性化ファンドを紹介し、②については専門家派遣(弁理士)による特許取得の可能性有無について相談対応しました。

その後の相談概要

1)上記の「動く3D図柄」に関する専門家派遣(弁理士)により、権利化できる可能性が高いとの回答から、申請書作成相談に応じ、結果特許出願を行われました。
2)上記の技術を活かした販路開拓の相談を受けたため、①岐阜県産業経済振興センターの「アドバイザー派遣」と、②ミラサポでの「専門家派遣」を実施しました。
3)同社の特殊技術を活かしたオリジナル商品の開発支援として、岐阜県産業経済振興センターの「デザイナー派遣」を活用し、商品開発への支援も実施しています。

窓口を活用して変わったところ

 特許や先使用権を有効に活用すべきという意識をお持ちになりました。また、自社の技術に自信をもって積極的に販路開拓に挑戦するという姿勢も出てきました。総合的に、知的財産に関するモチベーションが高まったところが、大きな変化と言えるでしょう。


企業からのメッセージ

 知的財産を意識し経営にどう活かすか、また、それをしっかり経営計画の中へ取り入れることが教訓になりました。知財総合支援窓口では、知的財産のみならず総合的なアドバイスも受けられますので、積極的に活用される事を推奨します。

窓口担当者から一言

 同社は、研磨で図柄を描くという特殊(オリジナル)技術を有しており、新しい技術開発にも積極的に取り組んでいる企業です。今回開発した「3D動く図柄」技術は非常にユニークで反響も大きく、知的財産の活用を意識しこれらの技術を全面に出して販路開拓すれば、大きな飛躍が期待できると思います。 (宮川 良明)

知的財産を意識&活用しての経営革新(286.6 KB)

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掲載年月日:2017年8月31日

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