窓口支援事例
株式会社東北すっぽんファーム
商標営業秘密・ノウハウ海外展開

東北すっぽんファーム知財保護

企業情報

所在地
青森県上北郡東北町
ホームページ URL
https://tobun.jp/
設立年
2016年
業 種
農林水産業
従業員数
2人
資本金
1,000万円

企業概要

 当社は、天然温泉を利用したすっぽんの養殖、すっぽん加工品開発、販売を行う会社として、2016年に法人化しました。会社立ち上げの前身として、2012年に温泉を活用したすっぽん養殖事業の個人事業主として創業し、青森県若者発ベンチャー大賞を受賞しております。会社のロゴの「兜」(かぶと)は、代表取締役の甲地の苗字である「甲」を表しております。(「兜すっぽん」商標登録第6034923号)

自社の強み

 当社の強みは、国内有数の植物性泉(モール泉)で通年、源泉掛け流しで5,000匹を養殖可能な施設で養殖していることで、皮膚病がなく健康的なすっぽんの育成が可能です。肉厚で臭みが極めて少なく、ミネラルが通常のすっぽんの2倍以上との検査結果が出ています。ミシュランガイドで星を獲得している飲食店からも高い評価をいただいております。

一押し商品

 当社の一押し商品は、活すっぽんです。従来にない源泉掛け流しと、投薬を一切せず飼育槽に青森ヒバを使用するなど当社の養殖技術のメリットを活かし育てています。また、業務用のすっぽん解体パックは、すっぽんまるごと一匹分を解体し、調理で使用しない爪・胆嚢・膀胱・腸・血を丁寧に取り除き、真空パックして冷凍しているため解体が苦手な飲食店に重宝されています。 2020年5月から青森県内の産学官連携で開発されたサケ鼻軟骨由来のプロテオグリカン入り「温泉すっぽんアミノ+プロテオグリカン」を道の駅やAmazonで販売し好評いただいているほか、2022年11月からFELISSIMO(フェリシモ)の「あおもりノート」に掲載され全国のお客様に情報をお届けしております。

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

 2012年に公益財団法人21あおもり産業総合支援センター主催の青森県若者発ベンチャー大賞を受賞したことをきっかけに、同センターの中小企業診断士の支援を受けてきましたが、事業化の進展に併せて商標や養殖方法のノウハウの保護、各種契約の支援が必要になったため、青森県知財総合支援窓口を紹介いただきました。

最初の相談概要

 青森県の国際経済課や青森県総合プラットフォーム「A!Premium」を利用して、すでに国内の中華料理店等と取引を開始しており、2017年8月に香港で開催される「香港フードエキスポ2017」での展示・試食商談会に参加するため、トラブル回避に必要不可欠な商標登録出願について支援を行いました。

その後の相談概要

 国内外での事業展開に合わせて、まず自社の「知的財産」、「営業秘密」、「ノウハウ」を明確にし、その保護方法を学ぶ機会を得、著作権譲渡契約や売買契約、養殖場の見学者及びメディアの取材に対する秘密保持誓約の実務について、海外知的財産プロデューサーや弁護士の支援も受け、不安や課題をひとつずつクリアすることができました。

窓口を活用して変わったところ

 同社は当初、模倣対策のために商標を取得することだけを第一に考えていましたが、国内外での事業展開の段階ごとの知財保護の必要性を意識するようになりました。また、同社独自の養殖技術による品質管理と知財保護を両立させ、経営者として成功していきたいと考えるようになりました。今後は同業他社の情報を分析し、自社の強みを武器として弱みをカバーしつつ拡販していきたいとのことです。


企業からのメッセージ

 当社は、モール泉掛け流しですっぽんが養殖できるという最大の武器があり、会社の強みを活かすために必要となる知的財産とその守り方を知財総合支援窓口で学び、磐石な経営体制の構築を目指しています。是非、当社のように窓口を有効活用してほしいと思います。

窓口担当者から一言

 同社社長には長年かけて確立した養殖の技術があり、栄養豊富なすっぽんを提供することで「美と健康」に貢献するという、社会貢献度が高く、生産性の高い仕事をされています。これからも養殖技術者と経営者の両面のスキルをバランスよく伸ばし、磐石な経営基盤を構築できるよう、併走型の支援を行っていきます。 (今野 峰子)

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掲載年月日:2017年8月28日

更新年月日:2023年2月15日

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