窓口支援事例
タローファーム株式会社   
商標ブランド営業秘密・ノウハウ

商標を活用した豚肉の付加価値販売

企業情報

所在地
長野県上田市
ホームページ URL
https://tarofarm.co.jp/
設立年
1950年
業 種
養豚業、食肉販売業、堆肥製造販売業
従業員数
7人
資本金
1,000万円

企業概要

 当社は、地域密着型の養豚業を通じて高品質な豚肉を安定供給することを目的として設立されました。半世紀以上に渡って長野県上田市に農場を構え、繁殖から肥育までの一貫生産を続けて参りました。
 母豚飼養頭数は240頭、常時在庫頭数は2,300頭で、年間7,500頭の肉豚を県内外に出荷しています。

自社の強み

 当社農場では疾病の連続性を断ち切るピッグフローを採用し、一頭一頭に丁寧に向き合うことで、豚が本来持つ力を最大限に引き出しています。健康な豚は生産性が高いだけでなく、臭みのない柔らかな肉質となります。優れた飼養管理と信州の清らかな風土で育まれた自社オリジナル豚肉「信州太郎ぽーく」(登録商標第5891059号)は、2016年開催の「第14回全国銘柄ポーク好感度コンテスト」において、初出品ながら優良賞(第3位)を受賞し、その品質に高い評価を頂いています。

一押し商品

 当社の一押し商品は、自社オリジナル豚肉「信州太郎ぽーく」です。
 精肉から加工品まで幅広く取り扱っており、自社ホームページにてインターネット販売を行っています。加工品は、本場ドイツ仕込みの職人が丹精込めて作り上げたソーセージやハム・ベーコンのほか、信州おやきの新定番・豚肉入りおやきの『みそぽーくまん』、贈答用の各種セット商品も取り揃えております。贈答用のセット商品は、上田市のふるさと納税の返礼品としても採用されております。

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

 同社は、安価な輸入豚肉の国内への流入や飼料原料である輸入穀物の価格高騰などの経営環境の悪化を背景に国内養豚農家が淘汰されていく中で、自社商品の独自性を強調・保持しながら経営展開を図りたいと考え、自社商品の商標登録を目的として、知財総合支援窓口を来訪されました。

最初の相談概要

 当初出願予定であった商標は、既に他者が登録済みであったことから、専門家(弁理士)の助言も交えて、言葉の組み合わせによる新たな商標を検討しました。また、出願書類や早期審査の申請書類の作成方法についての支援を行い、無事、商標登録に至りました。

その後の相談概要

 商標登録を受け、ブランドの定着を目指して、商標の使用について助言する等、同社のブランディング戦略についても支援を行ったほか、地元企業・地元商品とのコラボレーションによる新商品の開発にあたっては、同社の有する営業秘密(ノウハウ)の管理方法についても助言しています。
 また、既に販売を開始していた豚肉入りおやき『みそぽーくまん』についても、商標登録出願を行うため、出願手続の支援を行いました。

窓口を活用して変わったところ

 同社は、知財の取得については、専門家への相談や登録申請に多額の経費がかかるという先入観があり、抵抗を持たれていましたが、知財総合支援窓口の支援を受け、自社で出願手続を行い、少ない経費で商標登録を受けることができたため、知財を身近なものに感じられたと思います。
 また、商標の活用を通じて、自社商品の独自性を活かして販売を拡大するにあたって、知財活用が有効な手段であることを学ばれました。


企業からのメッセージ

 商品を販売するにあたって、権利関係を考えていない場合や、商品開発に追われて商標を十分に確認していない場合も多いかと思います。
 まずは、商品開発の企画段階で知財総合支援窓口に相談し、商品開発に沿った知的財産戦略を検討することをお勧めします。視野が広がり、失敗を防ぐことができます。

窓口担当者から一言

 同社は、上田市(農林部)からも支援を受けており、地域振興と一体化して発展が期待されています。養豚農家ではありますが、食肉の出荷のみでなく、新製品の開発や新市場の開拓に精力的に取り組んでおり、更なる発展が期待されます。
 「信州太郎ぽーく」が全国的なブランドになるとともに、知的財産権を活用した、更なる新商品の出現を期待しております。
(久保 順一)

商標を活用した豚肉の付加価値販売(357.0 KB)

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掲載年月日:2017年8月28日

更新年月日:2022年8月24日

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