当社は機械板金加工を中心に、設計から装置・電源組立まで一貫生産している会社です。アルミ・鉄・ステンレス・銅などの板を精度の高い機械で加工し、溶接・組立まで行っています。また、一部は板金製品に基板や電気配線などを組込んで完成品にしている製品もあります。
板金加工技術を通じて生活と人の心をより豊かにする製品、明日の地域社会を担う若い人たちの創造力を豊かにする製品を、社員一丸となって、ロマンと情熱を傾ける事のできる企業、価値ある「働き」を一層前進させるために常に業務の改善に努め、お客様のニーズをスピーディーに把握できる企業を目指したいと考えています。
当社は板金加工技術を通じて、生活と人の心をより豊かにする製品、得意先に喜ばれる製品作り目指しています。
また、常に環境負荷の低減と環境改善に努め、明日の地域社会の持続的発展に寄与できる企業を目指しており、2004年にISO 14001の認証も受けているほか、2009年に続き2012年にもパナソニック株式会社様より「ECO・VC活動」の成果が認められ表彰を受けました。
この他、2013年11月、富山県より医療機器製造許可書を取得しております。
富山大学との共同研究により、これまで加工困難であった超ジュラルミン(2024-T3)の塑性加工技術を確立し、航空機産業以外にも医療やエネルギー輸送など、軽量かつ強度が必要とされる分野へのご提案をさせて頂いております。
「新規な板金締結機構を発明したので特許出願を行いたい、ついては出願手続を教えて欲しい」とのご相談で、同社開発リーダが当支援窓口にお越しになりました。
出願手続の手順、出願書類の様式、費用、先行技術調査方法についてアドバイスを差上げ、実施された先行技術調査結果を持って窓口配置弁理士からアドバイスを受けられ、特許出願と併せ意匠でも出願することとされました。この他、大学との共同研究成果の取扱いについてのご相談では、窓口配置弁護士から共同研究契約書の内容の理解についてアドバイスを受けられました。
同社にはまだ職務発明規程がないとのお話を伺ったため、同社を訪問し今般法改正で平成28年度より新しい職務発明制度について説明を行い、職務発明規程を設けることをお勧めしました。相談者会社ではちょうど社内規程の見直しの検討を始められたところであったため、これに併せて職務発明規程を設けることとされました。その後当支援窓口から法改正専門家派遣を2度実施し、同社の状況にマッチした職務発明規程の考え方や、ガイドラインに沿った相当の利益の決定と付与の手続についてアドバイスを受けられ職務発明規程を策定されました。現在同社では職務発明規程の運用を開始されています。
職務発明についての発明者と会社の関係や、職務発明規程がなく特許を受ける権利の帰属が曖昧なままに会社として特許出願することのリスク、職務発明規程を設けることで従業員のモチベーションを向上させるだけでなく、社外に対しても信用が高まることをご理解いただき、積極的に職務発明規程の策定に取り組んでいただきました。
当社はこれまで知的財産についてあまり意識をしていなかったのですが、特許出願を始めいろいろな相談に乗っていただく中で、職務発明規程を設けておくことの大切さを教えていただきました。また、専門家からのアドバイスもとても分かり易く、とても感謝しています。今後は当社としても、知財総合支援窓口のことをPRしたいと思っています。
同社は技術開発だけでなく経営革新や環境負荷の低減にも継続して取り組んでおられ、平成27年度に富山県中小企業経営モデル企業の指定も受けられています。今回、職務発明規程の導入に前向きに取組んでいただいたのも、「良いものはどんどん取り入れていこう」という同社の姿勢の表れだと感じました。 (林原 幹雄)
職務発明規程の導入で従業員のモチベーションアップ(439.4 KB)
掲載年月日:2017年9月 6日
更新年月日:2022年8月16日