当社は、茨城県水戸市の茨城観光百選にも選ばれている景勝地、大塚池公園に隣接した地に、ペットホテル・一時預かり・しつけ教室(犬専門)として平成23年7月にオープンしました。創業当初は、集客に苦戦したものの、徐々に認知度が高まり、現在ペットホテルおよび一時預かり部屋を含めペット用部屋数は16となっています。各部屋は十分な広さを保ち、大型犬と多頭飼い部屋が4部屋、小型犬および中型犬の部屋が12部屋となっており、最大で20~25頭の受け入れが可能となっています。また雨天時の運動やしつけレッスン用スペースとして室内ドッグランも備えています。
当社はモットーとして、スタッフが犬と関わる時間を多く取り、犬たちがリラックスして過ごせることにこだわっています。例えば、朝・昼・晩の3回散歩するほか、室内にあるドッグランを利用し、雨の日でも運動することが可能となっています。犬の性格や年齢に応じて1日平均3~6時間の運動・散歩を欠かしません。
また、当社は24時間スタッフが在中していることで、病気など緊急事態が発生した場合など、応急処置や連携している動物病院と迅速な対応が可能となっており、お客様から安全性を高く評価されています。
当社は、ペットホテル・一時預かりだけに留まらず、社長自らお客様の愛犬に関するいろいろな相談に対応しています。例えば、吠える・うなる・咬むはもちろん、多頭飼いの相性の不一致などの問題に対し、的確なアドバイスを行うほか、解決手段としてトレーナーによる躾・トレーニングを行うことも可能です。また、室内ドックランを利用し、ドッグダンスレッスンなどお客様と愛犬が共に楽しめる技の指導にもあたっています。登録商標「ワンダフルパートナー」(第5894743号)の名が示すように、正にお客様と愛犬の「ワンダフルパートナー」を目指し、今後も事業展開を進めます。
同社は、ドッグトレーナーの資格を持つ社長が犬の世話をしたいとの思いから立ち上げた企業です。ペットホテルを主とした事業を開始しましたが、当初はなかなか軌道に乗れず、その対策の一つとして知的財産活用による業績改善を目的とし、知財総合支援窓口を訪れました。
ヒアリングを重ねるなかで、知的財産権取得の対象が曖昧であることや経営方針が明確でないことなどが判明し、まずは事業のベースを確立することを目的として中小企業診断士(茨城県よろず支援拠点)へ連携依頼し、経営革新計画策定へ向けての支援を開始しました。その後、知的財産権取得に向けての支援を行いました。
幸いペットブームとも重なり需要者が増大するなか、事業所名とともに競合との差別化を目的として商標権取得にチャレンジされました。商標権の基礎習得から指定商品・指定役務の選択等すべて自社で行い、現在の商標権を取得しています。また、事業が順調に推移していることから、将来の事業基盤を固める目的で再度中小企業診断士(茨城県よろず支援拠点)へ連携依頼し、将来の事業計画についてのアドバイスおよび助成金申請手続きについて支援を受けました。
当初は知的財産権の効果について漠然とした期待しかなかったようですが、フェイスブックやインスタグラムを利用することで、確実に自社の事業と共に「ワンダフルパートナー」の商標が広まっていること、そしてそれが新たな需要に結びついていることを実感されているのではないかと思います。
今回はタイミングよく知財総合支援窓口を訪れたことが事業改善に繋がったように思います。知的財産のアドバイスだけに留まらず、事業全般に関して専門家のアドバイスを受けられることを知りました。知的財産を切り口として、事業推進のタイミング・節目に合わせ知財総合支援窓口に相談することをお勧めします。
当初事業の立上げに苦労されたようですが、熱意をもってユーザーに接していることが需要拡大に繋がっているようです。また、知財総合支援窓口を訪れたことで、商標権の取得と同時に中小企業診断士等の専門家の支援を利用できたことが事業拡大に繋がっていると思います。 (駒野 勝)
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掲載年月日:2017年9月26日