1992年10月1日に、和歌山県那賀郡内にあった5農協(打田町・粉河町・那賀町・桃山町・貴志川町)が合併して発足、さらには、2008年4月1日付けで岩出町農業協同組合と合併し、和歌山県内における農協の広域合併第1号として設立創業しました。
また、2000年11月3日にはめっけもん広場(大型農産物直売所)、2013年11月23日には姉妹店OINACITY(支所併設型)を開設し、既存の4直売所と道の駅根来さくらの里と合わせて、生産・流通の地域の拠点として業を営んでいます。
農業生産とは切っても切り離せない営農指導部の日々の生産指導、生産者との対話、時代の先端を行く集出荷施設の充実と消費市場に向けた迅速な有利販売対応、さらに地域社会と一体化した2箇所のファーマーズマーケットと道の駅は、その新鮮さや品質において群を抜いており、リーズナブルな消費者価格は人気の的となっています。また、自ら商品販売を手がけることから得られる情報力、POSデータ等は他に変え難い経営戦略の一環を成しています。
今後とも農家経済を最優先にした事業の取組と豊富な品揃えを行って参ります。
地域の生産者が心をこめて生産した、新鮮な果物・野菜・花・各種加工品等を取り揃えております。安全、安心の農産物の販売は、県内は勿論県外からも多くのお客様にご好評を頂いております。加工品は果物をベースにした商品が中心であり、樹上で熟した南高梅を一粒々手もぎした無添加の紀の川梅干をはじめ、各種のフルーツジャム、手剥き八朔の缶詰、また八朔をベースにした八朔カレー、柿をベースにした柿カレー、梅ワイン等々地元のオリジナル商品として人気を博しております。また県外ファーマーズマーケットとの提携商品も消費者の皆様のご好評を頂いております。めっけもん広場の店舗リニューアルも完成し、益々消費者の皆様から愛される店舗作りを目指しております。
4年程前に、和歌山県紀の川市で採取される特大とうがらし「ねごろ大唐」の商品商標の取得を支援させて頂いたことがはじまりでした。その後は、組合で長く活用されていたマーク、組合が新たに開設する販売所で使用する商品・役務商標の取得と継続して支援させて頂きました。支援を重ねる中で、窓口も参画して検討するという姿勢で努めて対応させて頂きました。
今回は、出願商標「紀の川柿『黒あま』」に対する拒絶理由対応についてご相談頂きました。拒絶理由通知書を拝見し、対応により権利化が望める内容であることをお伝えした上で、意見書等の作成検討を支援しました。この商標登録出願については、出願前に当窓口での相談や専門家(弁理士)支援を重ねたものではあり、権利化が難しいかと意見をお伝えしていた事案でありました。
特許庁に対応書類を提出した後、登録査定となり設定登録を支援させて頂きました(商標登録 第5877750号)。登録後は、商標の表示ラベルを付した形で商品供給をされております。
また、商標だけでなく地理的表示申請にも取り組まれており、事業拡大のために知的財産を活用しておられると理解しております。扱われる農作物、加工品に関し、今後益々他者との差別化をはかり発展されていくものと思われます。
事業体として知的財産活用に拍車が掛かったのは、特大とうがらし「ねごろ大唐」の商標を取得され、それがテレビで取り上げられたことが大きいかと考えております。地域ブランドとしての認知も拡がっており、購買された飲食店ではその表示(商標)が付されてサービスされていることを聞いております。単なる商品商標取得に留まることなく、知的財産権重視の事業姿勢が見てとれます。益々の発展を期待致しております。
2016年4月1日改正農協法が施行され、農業所得の増大に最大限の配慮を図るための一手段として、またTPP問題等国際化の進展に伴い、知的財産の保護がより一層重要性を増しております。紀の里農業協同組合では、その都度和歌山県知財総合支援窓口の熱心なご指導とアドバイスを頂きながら、かつ必要最小限の費用でいくつもの商標権を取得致しております。皆様におかれましても是非ご活用されますようご推薦申し上げます。
農業における知的財産権活用が望まれている中、早い段階から商標権取得活用に積極的に取り組まれてきた紀の里農業協同組合様に対する窓口の期待は大きいです。和歌山県における農業支援事業者例となって頂き、他農業団体、農業事業者への良い意味での刺激を与える存在として益々御活躍頂くことを願っております。 (湯川 正晃)
事業活用のための商標権取得検討とその使用(643.2 KB)
掲載年月日:2017年10月31日
更新年月日:2020年2月19日