窓口支援事例
有限会社藤総製陶所
意匠商標

地場産業の産業財産取得の支援

企業情報

所在地
三重県四日市市
ホームページ URL
http://www.fujisou-s.jp/
設立年
1958年
業 種
陶磁器の製造業
従業員数
15人
資本金
300万円

企業概要

 当社は、三重県四日市にある4代続く萬古焼の窯元です。急須・食器などを中心に、暮らしが楽しくなる陶磁器をお届けしています。当社のうつわは、細やかな技術と愛情をもって作られています。使い勝手が良く、日常にほっとおだやかなひとときを演出してくれます。うつわは暮らしに溶け込み、人に寄り添うような存在でもあるのです。使う人も、作る人も、そのまわりの人たちも、「みんなが幸せになるうつわづくり」を目指して、萬古焼の窯元として、四日市から全国・全世界へ想いを届けていきます。

自社の強み

 当社は、萬古焼メーカーとして培ってきた伝統技法を随所に取り入れながら、従来の常識にとらわれずに独自の工夫で機能性を追求し、また、当社で釉薬を調合し、他社ではできない志野釉、灰釉を施した製品作りにも力を入れ、急須・食器を中心に土鍋、ご飯釜なども製造しています。       
当社は消費者とのコミュニケーションを重視した販売戦略をとることで、コアなファンづくりを行っています。また、三重県の伊勢茶事業者と連携し、伊勢茶のPRにも貢献しています。

一押し商品

 消費者目線で急須の研究を重ね、四日市萬古焼メーカーとして培ってきた伝統技法を随所に取り入れながら、従来の急須づくりの常識にとらわれずに独自の工夫で機能性を追求し、新規需要を開拓しています。
“「ひとしずく」のおもてなし”                    
「ひとしずく」は、独特の曲線をまとった、かわいい急須です。子どもたちの手にも馴染む、小ぶりなフォルムは大切な家族、友人へのおもてなしにぴったりです。優しい気持ちが伝わる、「ひとしずく」でおもてなし。

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

 同社は地場産業である四日市萬古焼の窯元にて、新規商品開発を行い、事業規模を拡大したいと考え、自社ブランドを構築するために、商標権の取得を自社でトライされました。しかし、当該商標出願に対して特許庁より商標の拒絶理由通知書を受け取ったため、その対応の仕方についての相談がきっかけで、窓口を活用して頂く事になりました。

最初の相談概要

 同社の相談は、従来の急須にとらわれない「ひとしずく」の形状をした急須を商品化したので、「ひとしずく」の商標登録を自社で出願したいとの内容でありました。同社を訪問させて頂き、現物を拝見したところ、「ひとしずく」の形状をした急須は従来の急須にない斬新なデザインであったため、意匠登録も勧めました。知財専門家(弁理士)派遣を活用し、自社にて商標・意匠出願を行い、商標・意匠権の両方を取得されました。(商標登録第5864211号、意匠登録第1568477号)

その後の相談概要

 今回の支援をきっかけに、同社のホームページで使用しているロゴマークの商標権も取得し、また、同社の急須の工夫した機能部分について、知財専門家を交えたヒアリング・アドバイスを行った結果、新たに部分意匠も申請されました。伝統産業であっても、独自技術は意匠権でも守れることをご理解頂きました。    

窓口を活用して変わったところ

 同社は商標出願に関して、どの様に活用するかを十分に検討されて、同社の陶磁器の事業展開を考えて取り組まれていましたが、他の陶磁器産地との差別化を含めて、同社の強みを発信していくには、商標権だけでなく、意匠権も活用する事で同社の工夫した技術を守り、商品売上を伸ばすきっかけになればと期待しています。


企業からのメッセージ

 自社で工夫した技術・デザインに関して、産業財産権で守り、攻める工夫をするためにも、知財総合支援窓口にて、意見交換をする事をお勧めします。弁理士・弁護士の専門家を無料で活用する支援を受けられ、自社の工夫した技術を産業財産権で守ることができると思います。

窓口担当者から一言

 窓口担当者として、伝統ある地場産業を支援するのも窓口支援業務であると考えています。新商品開発には伝統技術の中にも独自の技術・工夫が含まれます。独自の技術・工夫を産業財産権で守ることに関して、今後も支援を続けたいと考えています。 (小林 正秋)

地場産業の産業財産取得の支援(254.8 KB)

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掲載年月日:2017年12月12日

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