創業以来、当社は、富山市、滑川市とその周辺地域で、水道工事業の発展とともに、成長を続けて参りました。人材育成を強化し、社員の意見が経営に反映できる自由な社風づくり、社員がプライドを持てる企業の創造に力を入れております。
また良質な仕事を低コストで提供できる技術革新を図り、ひとりひとりの技術の資質を向上させ、設備工事業の最高水準を行くプロ集団です。
当社が、お客様から支持されている3つのポイントがあります。
一つは、「早さ」。当社には営業だけを担当する営業マンはおりません。スタッフ全員が、配管のプロ。最初から技士が訪問するので、工事も見積もりもスピーディです。
二つめは、「安心」。昭和54年から、水回り専門でお客様の信頼を頂いてきました。工事実績は、年間2,000件。水回りの工事なら、安心してお任せください。
三つめは、「安さ」。当社は、下請け業者を使いません。完全自社施工だから、低価格での工事が可能となります。
現在開発を進めている新製品「漏水センサー付き継手」です。本製品は現在、特許出願中でもあり、内容は詳しく説明できませんが、空室管理や地震などの災害対策に大きな力を発揮できる新しい配管材です。
今後は試作を行い、実地検証を進めることで、製品としての完成度を高めて、当社の収益の新たな柱にしていきたいと思っています。
同社担当者と知財総合支援窓口担当者が旧知ということもあり、知財総合支援窓口をご存じでしたが、建設業ということもあり、なかなか窓口を利用する案件がありませんでした。
しかし今回、新規事業となる新製品の開発を進めていく中で、知財化に向けた検討を行うため知財総合支援窓口に問い合わせがあり、支援開始となりました。
初回相談は、同社が開発を進めている配管材(漏水センサー付き継手)の内容をヒアリングした上で、特許権、実用新案権および意匠権の概要を説明しました。
特許権については、新規性および進歩性について理解して頂いた上で、先行調査方法として、特許情報プラットフォームの基本的な使い方をご案内しました。
同社担当者が、特許情報プラットフォームの習得に熱心であったこともあり、ある程度、調査が進んだ段階で、発明の内容、先行調査結果、同業他社情報などから、知財化の方向性について専門家相談会および専門家派遣にて弁理士からアドバイスを行いました。その助言を受け、特許として出願した場合のメリットとデメリットを同社社長が判断し、出願に至りました。
特許出願となった本案件によって、同社の知財に対する考え方が大きく変わったと感じています。担当者の熱心さもあり、特許情報プラットフォームでの先行調査は、今後の事業遂行の中でも活かされていくと考えます。また弁理士の訪問支援を通じ、特許権だけではなく、商標権や意匠権の重要性にも気づいた点は、今後の更なる知財取得や活用に結びついていくと思います。
今回、知財総合支援窓口を利用し、知財の重要性に気づくことができ、その活用方法などを考える良い機会となりました。
知財総合支援窓口は、よろず支援拠点などの連携機関との連携支援例も多いと聞きますので、今後の事業展開などについても引き続き、支援をお願いしようと考えています。
当初は、権利化の方向性が定まらなかった本案件も、専門家相談会や専門家派遣をタイムリーに利用し、弁理士から的確なアドバイスを受けることで、特許として権利化を進めることとなりました。支援をして行く中では、同社担当者の熱心な姿勢が、大きな推進力になったと思います。 (荒木 信成)
漏水センサー付き継手の開発における知財化支援(198.5 KB)
掲載年月日:2017年12月 4日