当社は、平成21年に創業、平成23年に法人化し、建設業や農業、物流車両関連の産業機械、重機の修理および点検を主力事業として営業して参りました。現在では、各種トラック、作業車両の整備・修理およびオーダーメイドによる特装・架装を、東北4県(岩手、青森、秋田、宮城)を中心に行っております。お客様の「困った」、「こういったものがあったら・・・」のお悩みを伺い、より良いご提案をさせていただいております。
林業用機械の開発も強化しており、最近では、実際の作業現場を実現可能な伐倒練習機を製品化しました。
「地域未来牽引企業」に選定されました。
特殊な技術を必要とする大型・特殊機械・特殊車両の修理は、各種設備や熟練した社員の技により当社の得意とするところであり、部品自体の製作も手掛けております。生産中止部品の製作・再製をメーカーから受注するようにもなりました。
・設計から部品製作、加工まで一貫した自社対応!
・全て自社工場作業!だから他社より短納期!
・古い機械・車両も修理可能!技術でお応えします!
・「365日」「24時間」安心の電話サポート!
当社の一押し商品はアウトリガー自動格納機構です。アウトリガーはクレーン車などの作業を安定させるために車体両側に張り出して接地させることで車体を安定させる装置ですが、従来、重量物である縦アウトリガーの車体上部への格納作業は手動で行っており、注意深い操作を必要とするものでした。今回、当社が開発し、はじめて特許取得(特許第6053888号、平成27年度岩手県発明くふう展で盛岡商工会議所会頭賞受賞)したアウトリガー自動格納機構は、縦アウトリガーの油圧シリンダーロッドの伸縮を直接に縦アウトリガー全体の回転運動に変換することで、別途回転運動用の動力を必要とすることなく、縦アウトリガーの上部格納位置への移動作業を安全且つ容易にできるものです。トレーラーやクレーンのメーカーからも注目され、多くの問い合わせを頂戴しております。
同社は、過去に地元の洋野町商工会の経営指導員の紹介により知財総合支援窓口を利用したことがありました。今回は同社から「アウトリガー自動格納機構を開発し、国の構造等変更検査で適合判定を得た。権利化について相談したい」と、窓口に直接連絡をいただいたことがきっかけでした。
同社を訪問し、開発された機構を見せていただきながらヒアリングを行い、特徴となる構成を確認・理解しました。既に東北運輸局での構造等変更検査や工場構内での展示などの営業活動を開始されているということから、発明の新規性喪失の例外規定の適用を念頭に、早期に特許出願する必要があることを説明すると共に、今後必要な知財活動(先行技術調査、出願手続き)と活用できる支援策(専門家の活用、補助金制度等)を提案しました。
同社による先行技術調査及び日本弁理士会特許出願等復興支援制度の利用申請を支援することで、無事に同支援制度に採用されました。当窓口の外部相談窓口にて専門家(弁理士)から複数回の支援を受けると共に同支援制度を活用することで、コストを抑えて有効な特許出願を早期に行うことができました。また、早期審査制度を利用されることにより出願から1年強で特許登録となりました。この特許技術は、トレーラーやクレーンのメーカーからも注目されていますので、今後は権利活用について力になれればと考えています。
同社は開発品での新規事業を行う上で知財活動の必要性に気づかれ、支援制度をよく理解され積極的に活用されました。また、知財活動は、自社保有の特殊技術の保護やPRに利用できるものであることを理解されました。はじめての特許取得は自信にも繋がったようです。
出願から取得まで親切にアドバイス頂き、無事特許を取得する事が出来ました。知財総合支援窓口の窓口担当者と弁理士の先生から、知的財産を守り活用する為のいろいろな考え方や細やかなアドバイスを頂くことができます。今後の事業展開に弾みがつきますので、ぜひご利用されることをお勧めします。
特許化は自社の保有する特殊技術のPRになっているようであり、金融機関も注目してくれているようです。次々と自社保有の特殊技術を活かした製品開発に取り組んでいるようですので、今後も知財活動を意識して事業を行っていただきたいと思います。 (中嶋 孝弘)
アウトリガー自動格納機構事業化のための知財保護支援(748.9 KB)
掲載年月日:2018年2月 1日
更新年月日:2023年1月16日