窓口支援事例
株式会社ハヤテ
特許意匠

パネル式防護柵に関する知財ミックスの総合的支援

企業情報

所在地
山梨県南都留郡富士河口湖町
ホームページ URL
http://kk-hayate.com
設立年
1981年
業 種
製造業
従業員数
12人
資本金
1,000万円

企業概要

 当社は昭和56年の設立以来、山梨県を中心に長野県と新潟県上越地区で「たて込み簡易土留め」のリース業を手がけて参りました。
 設立以来多くの土木施工業者様のご協力を戴きながら、現場のニーズに合った、安全な施工でかつ経済的な施工をモットーに活動しており、現在では開削工事の多くの現場で、「たて込み簡易土留め」が用いられるようになっております。
 これからも安全、安心を第一に品質管理を徹底して社員一同精進して参ります。

自社の強み

 パネル式仮設落石防護柵は、のり面工事、落石防護柵などに最適です。
 下水道工事などで多用される「たて込み簡易土留め」を、H鋼の支柱、パネル留め金具を使うことで、防護柵にも使用できるようになりました。
 木製の矢板とは異なり、防護柵の撤去後に木の処理に困ることもありません。また、何度でも再利用が可能なので、環境にも優しい工法です。

一押し商品

 今回、開発したパネル式防護柵は、地震による外力等に起因してパネル式防護柵が横方向に搖動しても、パネル板が外れ、或いは落下するのを防止できる、横ずれ防止金具及び構造に関する技術が活用されています。
 H型鋼支柱にナット溶接等の加工を施す必要がなく、材料コストが低くなる上に、施工に際してパネル板をH型鋼支柱に固定する作業は、留め金具を単にH型鋼支柱の溝部内に押し込むワンタッチ操作のため能率的な工法です。

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

 同社は、簡易土留めを使用しての落石防護柵をはじめ、仮設ガードレール、アルミ矢板、軽量鋼矢板、敷鉄板などを用いた工事に関わってこられました。中でも「たて込み簡易土留め」のリース業からパネル式防護柵への事業展開を行い、自社製品開発に挑まれ、経営の改善・安定化を図ってこられました。今般、新規な工法を開発されたので、知財権による保護を目的とし窓口を活用されました。

最初の相談概要

 同社は、これまで培ってきたパネル式防護柵の工法を生かした新規商品として、パネル式防護柵の横ずれ防止金具及び構造を開発され、特許出願を検討されていました。そこで、知財の種類や制度について説明するとともに、特許で保護するためには新規性・進歩性の要件を満たす必要があること、及びそれを確認するために先行技術調査が重要であること等を助言しました。

その後の相談概要

 専門家(弁理士)を派遣し、同社とともに特許の内容を検討した結果、同社が開発された技術は、既存のパネル式防護柵と比べ施工の能率性や横ズレ防止の効果に特徴があるため、従来技術との差別化が可能であることを確認しました。その上で、特許請求の範囲や明細書の記載等について助言を行い、特許出願を支援しました。また、自治体への入札も視野に入れ、早期審査請求および審査請求の軽減措置の支援を行いました。

窓口を活用して変わったところ

 同社は、新技術を構築し、知財権で保護し活用していくという意識を、より積極的に持たれるようになりました。特許出願は登録となり(特許第61636615号)、また、知財ミックスとして意匠権の取得を検討されたので、先行意匠の確認や出願書類の書き方等について支援を行い、意匠登録出願もされました。


企業からのメッセージ

 新開発製品に関する特許に関しては、知財総合支援窓口のご支援によりスムーズに出願を行うことができました。また、早期審査請求、審査請求に伴う軽減措置の請求も支援していただき、今般、登録となりました。意匠に関しても出願中であり、総合的な知財権の活用について知識を得ることができました。今後も窓口のご支援を受けることにより、知的財産について積極的に取り組む所存です。

窓口担当者から一言

 同社は、今回、業界で初めてのワンタッチの工法を発明されました。業界の新たな工法の標準になるかもしれません。新規開発に対する意欲を待たれた企業であり、知財権の重要性を認識されています。今後も企業経営を活かす知的財産に関するご支援を継続していきたいと思います。 (荒川 修一)

パネル式防護柵に関する知財ミックスの総合的支援(370.1 KB)

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掲載年月日:2018年2月13日

更新年月日:2023年6月22日

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