当組合は、昭和26年(1951年)に設立された石川県ラジオ商組合を起源とし、現在は、県内9支部223店の組合員によって構成されています。
当組合では、電器器具商品販売の分野における流通環境の正常化と商モラルの確立、経営の活性化等を目標に掲げ、地域に密着し、お客様の一番近くで、快適で便利な暮らしのサポートを行っています。また、暮らしを基点としたお客様の多様化・高度化するニーズを受け止め、組合員がお客様へ「夢や喜び、そして深い感動」をお届けするため、これからも一致団結して取り組んでいくこととしています。
当組合は、家電製品を提供することはもちろん、そこにインフラ・安全安心が揃った「トータル家電ライフ」をワンストップで提供することで、家電量販店やインターネット通販との明確な差別化を図っています。
そのためには、時としてお客様の生活全般の様々な困りごとにきめ細かく対応することも求められます。いざという時に頼りになる存在となるために、地域に密着し、日ごろの会話を大切にし、お客様の家族構成や暮らしぶりを理解するよう努めています。また、特に、地域の高齢者には目配りをし、ニーズを把握することで、組合そのものが地域高齢者のサポーターとなることを目指しています。
一押し商品は、家電メーカー系列等の枠組を超えた「まちのでんきや」(商標登録第5871053号)としてのサービスです。
地域に密着することによって、顧客ニーズも隅々まで把握でき、生活面に配慮したきめ細かいサービスを提供することが可能となります。
これからも、「まちのでんきや」は単なる家電製品の提供者ではなく、高齢者にとっては家電以外の事でも何でも話せる身近な相談相手、離れて暮らす子世代にとっては親御さんを安心して任せられる相手といったように、社会にとっての『地域高齢者のサポーター』として存在価値を認めてもらえることを目指して、日々の取り組みを進めていきます。詳細は「でんきのつえ石川」で検索願います。
きっかけは石川県中小企業団体中央会の担当者からの相談で、青年部会が「まちのでんきや」のPR活動を拡大しようとしていたタイミングで、当時使用していた商標についての使用可否を確認したいというものでした。商標の使用に懸念があるまま活動が大きくなることにはリスクがあるのではと感じていたようです。
当時のロゴマークと類似する可能性がある登録商標がありましたが、権利者の大手電機メーカーは当組合の取引先でもあったことから、条件付で使用許諾されていました。これを受けどう進めたらよいかというのが最初の相談で、専門家(弁理士)から、類否判断の考え方や事業展開から見た商標使用リスク、相手方との交渉の可能性に関して助言・アドバイスを行いました。
最初の相談を踏まえ、組合内で検討した結果、ロゴマークを変更することとなりました。決定した新ロゴマークの商標登録出願についての相談があり、窓口で出願に向けた支援を行いました。中間手続については専門家(弁理士)の助言も受けながら、登録に至りました(商標登録第5871053号)。また、窓口では、新ロゴマークの著作権処理や、第三者への商標権使用許諾に対しても支援を行いました。
使用に不安があったロゴマークを思い切って変更し、新ロゴマークについて商標登録を受けたことにより、「まちのでんきや」のPR活動をより大きく堂々と行えるようになりました。
また、商標登録後にはテレビ取材を受けるなど、露出の機会も増えたとのことで、これまで何気なく使用してきた商標の価値にも、改めて気づいていただけたと考えています。
ロゴマークの商標登録、ロゴデザインの著作権問題で、どこに頼んで良いかもわからない状況下、知財総合支援窓口の存在を知り、普段はご縁のなさそうな弁理士さん、弁護士さんにつないでいただき、問題解決の機会を得ることができました。「解決策はまちのでんきやさん!」であるのと同様、「解決策は知財総合支援窓口さん!」。気軽に声をかけてみられてはいかがでしょうか。
「まちのでんきや」として地域の高齢者に目を配るようになったことで、振り込め詐欺を未然に防げたというケースもあったようです。信頼される「まちのでんきや」の証であるロゴマークが商標登録されたことにより、今後ますます活動に弾みがつき、他地域にも大きく広がっていくことを期待しています。 (山岡 佳代)
信頼の証を商標登録、取り組み拡大へ(599.2 KB)
掲載年月日:2018年3月20日
更新年月日:2023年7月27日