当社は、「お客様や世界の人々の困っていることに対して、ものづくりや新しい技術で応えることは出来ないか?」その思いで世の中にないものを創り出している企業です。情報、通信、映像技術、セキュリティ、エネルギー、介護等々、様々な分野で、また複合的に新しい仕組みを創造し続けております。
当社は、常に他社と異なる特長を持った製品とソフトウェアを市場に供給して来ました。常識に捕らわれず大手企業と連携するため、この1年半で3つの特許を取得しております。自社開発技術を、知財で保護することにより、積極的に販路拡大を行っています。従来の考えに捕らわれず、新しい発想を取り入れたプログラム開発の実践を行っています。お客様の困ったことに対し、開発担当者が新しい発想で次世代商品を開発できることが強みです。
当社の一押し商品は、従来の無線機に代わって、最近市場で採用が進んでいるIP通信機(特許第6193520号)です。他社が自社開発のIP通信機のみを販売しているのに対し、当社は自社開発IP通信機とユーザーが持っているPCやスマホをIP通信機に変身させるプログラムを制作し、他社が点で展開していることに対抗してシステムという面で対応しているために、競争力がアップしています。
同社は、「インターネットを活用したIP通信機」の開発において、他者との差別化、及び、模倣対策として、知的財産権などの権利化ができないかを検討されていました。権利化の可能性についての相談に窓口に来られたことがきっかけで、継続的に支援を行っています。
同社が開発した「防災無線システム」について、特許等の権利化を行いたいとの相談でした。権利化については、発明の技術ポイントなどを明確にする必要があることを説明し理解をいただきました。発明の技術ポイントが整理できた時点で、権利化の可能性や権利範囲の特定などについて知財専門家(弁理士)を交えて協議し、助言を行いました。
その後、専門家を交えて同社の「防災無線システム」の特許権利化について協議を行い、最初の相談案件については、特許出願をされ登録に至っています。また、「防災無線システム」の新たな開発(2件)を完了され、この案件についても、専門家を交えて権利化の可能性について協議し、助言を行いました。その後、この2件についても出願をされ登録に至っています。(特許第6143923号、特許第6193524号)
同社は、「インターネットを活用したIP通信機」の開発・製造・販売が主業務であります。これまでも、知財に関する意識は持っておられましたが、今回の支援を通して、さらに知財の重要性を認識されるようになりました。特許の取得等による知財活動を意識した、攻めの営業戦略を推進されています。
新たな事業展開や商品開発を行った時に、新規に開発した商品や技術の知的財産権を確保するために、特許・実用新案・意匠・商標・契約等に関して弁理士や弁護士等の専門家のアドバイスが受けられます。知的財産権に関してお悩みのことがございましたら、「知財総合支援窓口」を利用されることをお勧めします。
同社は、東日本大震災の時に防災行政無線が機能しなくなり、多くの人命が失われたことに心を痛めておられました。IP通信技術で培ってきたノウハウを活かし、震災時でも情報を確実に伝達できるようにしたいとの思いから、今回の開発を決意されました。社長の開発及び知財活動への熱意が、今回の成果につながったと思います。 (藤本 秀次)
防災無線システムについての特許取得の支援(193.6 KB)
掲載年月日:2018年4月 4日