当社は平成19年10月に設立され、精密板金筐体と加飾成形部品の製造を行っており、主に医療機器、半導体機器及びアミューズメント関連の部品を生産しています。本業での特殊な加工技術を武器にして、新規市場及びB to Cでの新規開拓を目指しています。
参考URL:工房利八-Rihachi
http://www.koubou-rihachi.jp/
現行の精密板金筐体の加工技術と加飾成形部品の表面処理技術に加えて、群馬県産業技術センターと共同研究して開発した複雑な立体形状にレーザーマーキングやレーザー彫刻ができる多軸制御3次元レーザー加工機を用いて、新たなCMFデザインを提供します。
*注 C:「Color(色)」 M:「Material(素材)」 F:「Finish(加工)」
弊社の新商品である「超立体桐箱」が平成28年度経済産業省「The Wonder 500」に認定され、現在フランス・パリのセレクトショップの「Maison Wa」にて常設展示されています。国内ではブリザーブドフラワー、和食器、仏具メーカー等にOEM供給しています。
同社は以前から群馬産業技術センターと3次元レーザー加工に関する共同研究を進めており、その成果を共同で特許出願を行っていました。研究成果を活用した新商品の商標登録出願を目指し、群馬産業技術センターの担当者に相談したところ、当窓口をご紹介いただいたことがきっかけです。
最初の相談は、新規事業の商品名について商標登録出願を行いたい、というものでした。窓口担当者から商標制度の概要説明、商標の調査方法及び出願書類の作成方法に関するアドバイスを行い、その後商標登録に至りました。
順調に商品化が進む中で、販売先から同社に商品デザインの著作権処理に関する要望があり、支援を再開することとなりました。著作権に精通した専門家(企業OB)を交えて対応方法を支援する中で、新たな課題(売れる新商品の開発や製造工程の権利化)も見えてきました。その後、課題に対する継続的な専門家(デザイナー、弁理士)支援を通じて、新たな特許・意匠登録出願へと結びつきました。
最初は商標のみの相談でしたが、様々な分野の専門家による支援を通じて、新商品に関して最初は見えなかった知的財産の可能性に気づいていただくことができ、知財ミックス(特許・意匠・商標)による新商品の保護へと結びつけることができました。
知的財産権の取得は中小企業にとってはハードルが高いと考えていましたが、窓口担当者様が親切に指導してくださり、スムーズに出願及び取得ができました。現在、特許出願3件 意匠登録2件 商標登録3件の出願及び取得をしています。皆様も是非、積極的な活用をご検討ください。
「将来に向けた第3の事業を立ち上げる」という同社社長の明確な将来ビジョンと熱意とを毎回強く感じておりました。新分野・新業態への挑戦であり、様々な困難を口にされることもありましたが、ようやく道が見えてきたようです。今後とも窓口を活用されることを期待いたします。 (神林 賢蔵)
知財ミックスによる新事業の保護(207.1 KB)
掲載年月日:2018年6月28日