窓口支援事例
株式会社魚津製綱所
特許営業秘密・ノウハウ

新構造の反射ロープ開発における特許出願および活用支援

企業情報

所在地
富山県魚津市
ホームページ URL
http://www.uozu-rope.com/index.html
設立年
1946年
業 種
製造業
従業員数
40人
資本金
2,000万円

企業概要

 当社は、昭和21年の創業以来、主に水産・船舶用の各種ロープ、官公庁向けのロープ、最高級合成繊維を用いたしめなわの謹製等、高品質高強度な合繊ロープを主力事業として営業してまいりました。ポリプロピレン・ポリエチレン・ポリエステル等の一般的なロープ素材から最新の高強度繊維素材まで、取り扱えるロープ材料が豊富で、混撚・抱撚・加工等にも幅広く対応しています。また、用途に合わせた様々な合繊ロープの開発と生産を軸に、消費者の皆様に喜ばれるロープの供給を通し、社会に貢献しています。

自社の強み

 長年積み重ねてきた確かな技術力の基、水産・船舶関連のお客様の多様な要求に対応する中で培われた「お客様個々に合わせたオーダーメイドロープ」の開発力と生産力が当社の強みであり、他社では対応できないロープの開発・生産・加工が可能です。特に様々な船舶の係留・牽引用途、漁業用途では、広く皆様に使用して頂いております。またオーダーメイド品の開発力を活かし、民間や官公庁向けの陸上用途ロープ等の市場にも進出しています。

一押し商品

 全天候型広角度対応反射ロープ(商品名:きらり)は、専用形状と新形反射材により、電源無しで広角度へ反射でき、雨天時にも反射機能を維持できる再帰反射型境界ロープです。従来は、チューブライト等で対応していた現場でも、本製品を使用することで、コスト削減や省資源化に貢献することができます。富山県トライアル発注制度認定商品であり、県内の土木・道路・河川管理関連部署で良好な利用結果を得ています。

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

 当窓口で開催した先行技術調査セミナーに開発担当者が出席したことが、当窓口活用のきっかけとなりました。

最初の相談概要

 新しい構造の再帰反射型ロープに関する知財化について相談を受けました。登録の可能性について、専門家(弁理士)の意見を聞いた上で、特許出願を前提に知財化を検討することとなりました。その後、先行技術調査や社内体制についてのアドバイスを行い、特許出願に至りました。
 同製品は特許出願後、連携支援を行った公益財団法人富山県新世紀産業機構の中小企業首都圏販路開拓支援事業に採択されたことにより、新規顧客開拓に繋がりました。加えて、国土交通省が運営する新技術情報提供システム(NETIS)にも登録されました。

その後の相談概要

 同製品は、審査請求前に中小企業等特許情報分析活用支援事業を活用して先行技術調査を行い、昨年、登録となりました(特許登録第6175369号)。現在も、新規案件として新たな機能性ロープの知財化や製造技術のノウハウ化についても相談を受け、支援を継続しています。
 また昨年、同社内で企画室を立ち上げたのを機に、職務発明規程や営業秘密管理規定の整備を進めることになり、その進め方についても、当窓口から支援を開始しました。

窓口を活用して変わったところ

 当初、担当者1名で行っていた知財活動が全社的に展開され、社内の知財に関する意識がとても高くなりました。また当窓口を利用することで、連携機関や各種制度を積極的に活用されるようになりました。


企業からのメッセージ

 当社は、知財総合支援窓口への相談をきっかけに、新商品の特許取得、支援機関の各種制度の活用、社内体制の整備等を進めており、会社が変わり始めていると感じています。知財総合支援窓口と同ビル内にある公益財団法人富山県新世紀産業機構からも支援を受けることができ、新規顧客開拓にも繋がりました。知財というと難しいイメージがありますが、気軽に窓口を利用してみてはと思います。

窓口担当者から一言

 本支援は、専門家の活用、連携支援機関との連携支援、中小企業等特許情報分析活用支援事業の活用など、幅広い支援を行っている案件です。最初の支援から4年と長期的な支援となりましたが、支援を通じて知財に対する意識が全社的に高まりました。 (荒木 信成)

新構造の反射ロープ開発における特許出願および活用支援(464.2 KB)

このページを印刷する

掲載年月日:2018年6月13日

トップに戻る
  • 特許庁
  • 経済産業省
  • 独立行政法人
  • 知的財産相談・支援ポータルサイト
  • よろず支援拠点