当社は、1960年の創業以来、金属プレス加工部品の専門メーカとしてモノづくり一筋で事業展開しております。創業時の単発型プレス加工から順送型プレス加工へと事業を拡大し、各種産業部品のニーズに応えるべく弛まぬ努力をして参りました。また、当社独自の社内加工と協力会社との幅広いネットワークを十分に活用し、お客様の納得のいく製品を安心して提供できるよう努めております。
<営業品目> 1)建築金具 2)自動車部品 3)自動車ランプ部品
4)メッキ治具 5)密封ビン 6)日用品
7)プラスチック部品 8)線材加工
<一貫生産>
プレス加工では試作から量産まで対応し、金型設計・プレス加工・板金加工を主力としています。メッキ加工・洗浄を含むあらゆる金属加工を幅広いネットワークにより承っています。また、付随する二次加工・組立・検査・梱包等まで一連の作業を行える体制も整えております。
<マルチフォーミングマシン>
素材に負担をかけず加工することを心掛け、線材・板材といった金属の曲げ加工を行っております。マルチフォーミングマシンは、材料の歩留まり効率が良い、複雑な加工も可能、美しい曲げ外観を確保できるという特徴を有しています。
広口ビンの密封金具は、ロングセラーヒット商品として、現在も製造しています。
また、日々改良を重ね、平板状取手付密封金具、片手で使えるワンプッシュ密封金具へ進化し、密封金具のコンパクト化へも進んでおります。必要に応じ、特許出願等権利化への取り組みも行っております。
同社は、長年にわたり築き上げてきた金属加工技術を駆使して、顧客の満足を得る製品提供に努めています。その中で、顧客満足を高めようとするあまり自社技術の必要以上の情報提供、不用意な開示を行っていることに気付きました。また新規開発技術についても権利として保護する重要性を自覚し始めたのがきっかけとなり、当窓口に相談されました。
社外との情報のやり取りに関しては、金属加工技術等をノウハウとして情報管理することが、企業の生命線になる旨説明しました。また、今後の情報の取扱いについての注意点などを踏まえたノウハウ管理体制の検討を提案しました。新規開発技術については、出願の趣旨を確認後、特許調査や開発技術のブラッシュアップ等出願準備のため、専門家(弁理士)による支援を行いました。
新規開発技術の出願手続きを完了させた後、相乗効果で事業展開をより有効にするための意匠・商標 登録出願や、商品及びホームページでの自社アピールなど、今後の支援方針を含めて検討しました。また、出願準備を行う過程で自社技術に対する理解が深まったことから、専門家(弁理士)による、営業 秘密管理体制の構築活動の支援を開始しました。
同社が長年にわたり築き上げてきた金属加工技術は生き残るための武器であり、誇れる財産であることを自覚されました。その中から生まれた開発成果も特許出願を行い、対外的にアピールすることで、より同社の自信が増してきたように感じられます。今後は、権利化やノウハウ管理等、知財マインドを生かした事業活動が期待されます。
馴染みのなく、足が向かない知財総合支援窓口に声をかけ、自社情報の取り扱い等について相談したところ、当方の事情・悩みを気楽にじっくり聞いてくれました。その中で、課題を見つけ、緊急度に応じた対応を分かり易くアドバイスしていただきました。知財に関する悩みがあったら、躊躇せず、気楽に相談したらいかがですか。
製造・加工技術がベースとなっている、典型的な受注生産型の企業様かと思っておりましたが、実は肝には自社開発へ積極的に取り組む魂を持っていらっしゃいました。新社長の慎重と大胆さを併せ持った活躍が今後も期待されます。我々もいろいろな場面でご支援させて頂ける楽しみがあるものと期待しております。 (野口 哲男)
ノウハウ管理と出願との使分け支援(320.9 KB)
掲載年月日:2018年6月29日
更新年月日:2023年8月16日