当社は、2001年富山県南砺市にガラス彫刻の工房を開き、富山、石川県内の土産品店等に売り込みに廻っていました。
その後、近くのショッピングモールでチャレンジショップとして1年間格安で出店させて頂き、小売販売・流通などを実戦で学び、2004年4月にフラットガラス表札、10月には手作りガラス表札の販売を始めました。
現在は金沢市に拠点を置き、表札、LED付き表札、ガラス掛け時計、 ルームプレート、室内看板、表彰盾等を製造し、主にインターネットを通じて販売しています。
当社は、インターネットショッピングの利点に早くから注目し、楽天 市場やYahoo!、Amazonといった有力なネットショップに出展するとともに、ゴルフギフト専門店をネット展開しており、これが自社の強みの一つとなっています。
また、地元の伝統工芸である九谷焼の絵柄をプロの作家に依頼した表札や同じく地元の伝統工芸である金箔を使った金沢金箔表札など、オンリーワン商品を製造販売しており、これも強みとなっています。
当社の一押し商品は、最高級の純金24K金沢金箔を贅沢にも全体に一枚一枚丁寧に貼り付けた表札です。実は工芸品に使われる金箔は、純金の場合は、張り付きにくく、熟練の技が必要なため純度95~98%の銀との合金です。しかし、当社は純金24K に最初から最後までこだわり、この難題をクリアーし、純度99.99999%を実現しています。
対応可能な商品はアルミ表札、ステンレスレーザーカット表札、手作りガラス表札、フラットガラス表札などです。
同社は、ネットショップ3店(自店、楽天市場店、Yahoo!店)で使用している「表札マイスター」のネーミングの商標を取得しようと思い、出願にかかる費用を抑えるため、自社で商標登録願を作成し特許庁へ提出しようと考えたことが、窓口活用のきっかけでした。
同社社長より「商標登録出願を行いたいと考えているが、どのような手順で出願したら良いのか」、また、「どのような書類を作成して提出すべきなのか教えて欲しい」と電話があり、出願手順や作成書類、提出先等を説明しました。
同社へ訪問し、商標権の概要や商標登録願の作成要領等、順を追って説明しました。その後同社社長はそのアドバイスを基に出願書類を作成され、特許庁へ提出する前にチェックして欲しいとのことで窓口にてチェック後、2件の商標登録出願を行いました。
窓口の利用を通じて2件の商標権を取得することができ、他社に権利取得されるリスクを排除することができました。また、その過程で産業財産権に関する関心が高くなり、夜間照明付LED表札の新商品を開発するにあたり、先行技術調査を行うなど、他社の権利を侵害しないように新商品の開発を進めるようになりました。
商標権を取得する場合には、特許事務所へ依頼しなければならないと考えていましたが、知財総合支援窓口へ相談する事により、商標制度の概要説明や商標登録出願の願書作成に関して説明を受ける事ができました。今回は自社出願で2件の商標権を取得する事ができました。特許についても相談しています。
BtoBの製造業であっても、商標出願を行って権利取得し、知的財産権に関して興味と知識を増やす、さらに進展して意匠、実用新案、特許等を権利取得して企業をガードしてもらえれば、経営基盤の安定と企業の発展に繋がると考えます。
(島田 隆)
自社出願で商標権を取得(259.6 KB)
掲載年月日:2018年7月11日
更新年月日:2021年6月24日