窓口支援事例
キリシマ精工株式会社
特許営業秘密・ノウハウ契約・法務

自社技術で医療分野への参入

企業情報

所在地
鹿児島県霧島市
ホームページ URL
http://kirishima-seiko.jp/
設立年
2006年
業 種
製造業
従業員数
63人
資本金
1,000万円

企業概要

 当社は、2006年に精密金属切削メーカーとして創業し、微細・精密加工を得意としており、国内・国外のメーカー様向けに部品製造を行っております。
【授賞歴】
2014 年:DMG森精機株式会社主催「第10 回切削加工ドリームコンテスト」試作・コンテスト加工部門技能賞 受賞
2015 年:「宮崎銀行ふるさと振興助成事業」鹿児島地区産業開発部門 表彰
2015 年:南日本新聞社主催「第10 回南日本経済賞」受賞
2017 年:経済産業省「はばたく中小企業・小規模事業者300社」受賞

自社の強み

 当社は、工程の削減・材料ムダの削減・品質の安定を可能にする、独自の切削加工方法「カーブカット工法」により多業種のお客様に高い評価を頂いており、極小部品や精密部品の切削加工を得意としております。また、一般的な材質(SUS・銅・アルミ)はもちろん、難削材と言われる、コバール・純ニッケル・モリブデン・チタンなどの調達から加工までも対応しており、国内外の精密部品・極小部品の試作から量産までを行っております。

一押し商品

 当社の切削加工方法「カーブカット工法」で製作した、0.2mmサイコロや、真鍮ピラミッド、サッカーチェーンなど5 軸のマシニングセンターで加工が必要な形状を、3 軸のマシニングセンターで加工する事が出来ます。現在、カーブカット工法を用いて、光通信部品・半導体部品・装置部品・医療部品など、多業種のお客様に高い評価を頂いております。

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

 同社の切削加工方法「カーブカット工法」を含めた独自技術やノウハウの流出防止策について電話相談されたのがきっかけです。後日、INPIT 知財戦略アドバイザーと共に、経営陣及び従業員の代表者に対して「営業秘密・知財戦略」セミナーを開催し、同社の課題について助言を行いました。

最初の相談概要

 同社の「カーブカット工法」は、切削加工で不可能とされている製品加工を可能とする加工方法です。この加工方法で加工した製品を国内外の展示会に出展されてきました。ブースに来訪された歯科医や、歯科医療機器メーカー等が注目し、歯科医療関係製品の開発依頼を受け、2 種類の製品を開発され、権利化の可能性について窓口に相談されました。そこで、専門家(弁理士)に相談されるよう提案しました。

その後の相談概要

 開発品2 点を特許の観点で専門家(弁理士)と分析・検討し、2 件とも特許要件を備えているとの評価が得られ、特許出願することになりました。1 件は市場展開が有望との判断で、歯科医師や歯科医療機器メーカーと共同でPCT 出願されました。また、出願後の特許の実施面でwin-win の関係維持が重要なため、専門家(弁護士)への相談を勧め共同出願契約書を取り交わすに到っています。

窓口を活用して変わったところ

 窓口を活用されて初めて医療関係特許の国内及びPCT 出願を実現されました。この成果の表れとして平成29 年度には新工場の建設と製造装置の専用化を実施され、新たな雇用も生まれました。医療分野への本格的な参入に向けた準備(医療機器製造許可、メーカーとの共同開発)も進めておられます。


企業からのメッセージ

 今回、知財の件で大変お世話になりました。特許出願に向けて、ハードルが高いと考えておりましたが、各ステップを設定して素人の私どもに分かり易くご説明頂いたり、専門家をご紹介して頂き、無理なく着実に出願を行う事が出来ました。自社の製品・技術を把握し、ご相談する事で窓口担当の方が二人三脚で、豊富な経験を元に細かなアドバイスをして頂けます。まずは、ご相談下さい。

窓口担当者から一言

 保有する技術やノウハウを生かした製品開発に取り組まれ、その成果の権利化を目指し特許出願を行い、医療分野進出の第一歩をスタートされました。自社技術を有効に生かすことで新規分野への参入機会を得られた興味ある事例だと思います。
 これからの発展が期待されます。 (濵石 和人)

自社技術で医療分野への参入(324.6 KB)

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掲載年月日:2018年7月26日

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