窓口支援事例

株式会社トーセン農場
特許 ブランド 事業・経営

特許出願を武器とした新たな事業支援

企業情報

所在地 佐賀県嬉野市
ホームページ URL https://tosenfarm.wixsite.com/index
設立年 2010 年 業 種 農林水産業
従業員数 3 人 資本金 10 万円

企業概要

 当社は、前経営者の既存鶏舎を引き継ぎ、設立以来5千羽の養鶏を飼育、鶏卵の販売を行っています。県内のスーパーを中心に小売店・個人への販売を含め年間127万個のブランド鶏卵を取り扱っています。
 鶏卵は餌となる配合飼料によって品質が大きく左右されることから、餌の栄養が高められる自社製魚粉の「ふりかけ」について研究を進め、製造方法を考案しました。特徴は、魚粉の原料調達も兼ねて取引をしているスーパーから毎日廃棄される新鮮な魚の粗と自社選別時に発生する規格外卵を廃棄せずに全て回収し、独自の手法で香りの良い「さらさら」した機能性の高い魚粉であることです。

自社の強み

 当社は事業設立以来、他社と同様に市販の配合飼料を主とした生産方式でしたが商品(鶏卵)の品質を高めるために、鶏が好んで食べる餌の改善に取り組んできました。結果、高騰する外国産魚粉に変わる、新鮮な残渣原料を利用した、低価格で機能性・品質が安定する魚粉の製造方法を開発しました。また、小規 模事業者でも自社で簡易に魚粉が製造出来る技術(方法)とシステム(調達しやすい原料の流通仕組み)を組み合わせた新しい魚粉製造販売の事業体制を確立しました。当社では、同様に悩んでいる魚粉注文者(利用者)に向けて、利益確保につながる仕組みのプロデュースから、魚粉製造認可の支援コンサルティングまで、事業化に向けての幅広いサポート体制が出来ています。

一押し商品

■鶏・子豚・養殖魚(川・海)等が好む、香り良い「ふりかけ魚粉・オメガフイッシュ」の商品を独自技術製法で提供しています。(特願2017-039840、魚粉 の製造方法)
■長年の研究と繰り返しの試験を経て完成した魚粉は、独自の技術で魚脂を包み込んだ製法により、既存の魚粉とは異なり、オメガ3系脂肪酸組成(EPA・ DHA)を高い数値で含有し、香りを特徴するブランドの魚粉商品です。
■新鮮な原料(魚の粗・鶏卵)を無駄にせず、機能性の高い「健康ふりかけ餌」として蘇らせ、材料費の抑制・原料の調達流通システムの基準化に特許製法との組み合わせで、新鮮な魚粉を自社で生産できる手法を生み出しました。すでにサンプルとして提供している水産養殖事業者から高い評価をいただいています。

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

 当窓口では、県内の商工会・会議所との連携を進めており、情報収集のために商工会に訪問した際、経営指導員から同社を紹介して頂きました。窓口の周知の一環として同社を訪問したところ、同社社長から鶏卵を生産するために色々と工夫している取り組みでの課題と商標登録の費用に関して相談を受けました。

最初の相談概要

 同社社長から、独自の手法で製品化している魚粉の製造方法について詳しい話を伺ったところ、長年の試験結果から「さらさら」した魚粉を作るには「卵」の成分が重要であることに気付き、思考錯誤を重ね、製造条件の解明に繋げたとのことでした。製法技術が単純なほど特許性が高いことを助言し、特許出願を提案 しました。同時に、先行技術調査方法を説明し、類似技術の調査をして頂きました。結果、魚の粗と鶏卵を 混合した魚粉の製造方法の登録技術は見られなかったことから、当窓口の専門家による無料相談を提案しま した。専門家(弁理士)の助言を理解して頂き、特許出願に向けて支援をしました。

その後の相談概要

 今回の特許出願をきっかけに、もう一つの柱となる事業創出について相談を受けました。まずは、ブランド化による事業の骨格・自社の強み・弱みを抽出して頂き、弱みの部分に専門家(総勢8名:弁理士、弁護士、ブランド専門家、技術者等)を活用する支援計画を提案しました。計画には事業認可も含まれていたことから、 国の認定機関(農水省・FAMIC)から認可を取得することが出来、ブランド魚粉としての仕組みが完成しました。現在、月間9t の魚粉を製造し、水産養殖関係を中心に販売契約を締結されています。今回の知財戦略によって従来の鶏卵事業にプラスした新たな事業収益につながっています。また、最終目標であるコンサルティング事業化に向けても専門家の助言で仕組みが完成されています。

窓口を活用して変わったところ

 今まで知財と関わりがなかった同社は、今回の特許出願をきっかけに、事業化への課題もスムーズに解決出来たことに非常に満足をされており、知財の重要性についても改めて理解を深めてもらえました。さらに、企業の大小に関係なく、知財を活用することで技術への信頼性を得ることが出来たことで、ますます、事業への自信に繋がった様子が伺えます。当初悩んでおられた新たな事業化への不安も解消出来、今後、目標としているコンサルタント事業の展開においても、これまでの支援が次の戦略に生かされるものと期待されます。


企業からのメッセージ

 当社は長年魚粉の研究開発を進めて来たものの、自社の力だけでは事業化として確立するには多くの専門的な問題・課題を解決しなければならず、困難を感じていました。知財総合支援窓口では、技術の立証性から事業化への方向性など、全てにおいて支援して頂きました。「開発技術の権利化」「開発商品のブランド化」を始め、事業化に向けてあらゆる支援をして頂いたことで「第二の事業の柱」が見えてきました。新たな技術で事業化について悩まれたら、まずは、知財総合支援窓口の窓を開けることで、リスクの少ない新しい事業創出 が見えてくると思います。

窓口担当者から一言

 同社社長は過去に事業継続を断念した経験を持たれていることから、新たな事業への不安をなくすために、窓口担当者として、専門家活用を軸としたリスクの少ない仕組み・仕掛けによる事業化支援に努めました。その結果、今回の事業支援による成功に続いて、次のステップでの展開を見据えた事業計画の組み立ても完成しており、目標年間総売り上げ2億に向け支援を続けて参ります。 (末次 孝之)

特許出願を武器とした新たな事業支援(175.5 KB)

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掲載年月日:2018年8月 1日

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