窓口支援事例
株式会社なつかしの森
商標契約・法務著作権

サツマイモ「森の絹」の認知度アップとブランド化支援

企業情報

所在地
島根県飯石郡飯南町
ホームページ URL
https://www.lamunemilkdo.com/company
設立年
2016 年
業 種
卸・小売業
従業員数
4 人
資本金
150 万円

企業概要

 当社は標高1000mの山々に囲まれた高原に位置し、カフェを経営する傍ら、地元農家の皆さんとお互い力を合わせて作り上げた、安心・安全な数々のオリジナル商品を製造販売しています。更に、平成28年から当地の風土、豊かな土地を活かしてミネラル豊富な高糖度のサツマイモの栽培・販売に本格的に取り組んでいます。人と人のつながりを大切にした事業を行い、地域の魅力発信と活性化に貢献したいと考えています。

自社の強み

 飯南町は街の90%が森林です。三瓶山の火山灰土はミネラルを多く含み様々な動植物に恵みをもたらし、清流は山々のミネラルを作物に運びます。この自然豊かな風土で栽培される魅力ある作物を活かした商品開発をするとともに、当社自らサツマイモを栽培し、地域の強みを大切にしながら事業を行っています。
 中でもミネラル豊かな土壌で栽培するサツマイモは、島根大学との共同研究によりその特徴をより具体的に数値化して説明することが出来るようになり、お客様に通常のサツマイモとの違いをわかって頂けるようになりました。

一押し商品

 深い森に育てられた「絹」の様な滑らかで繊細な食感のサツマイモ「森の絹」が一押し商品です。島根大学との共同研究の下、無農薬はもとより最適な気候と土壌のもとで木質分解酵素栽培により育てられた高糖度(焼芋糖度35%以上)で、蜜が多く、ねっとりしているのが特徴で、スイートポテトのようなサツマイモです。
 芋堀り体験や試食会、レシピ開発も実施し、特に焼芋はそれ自体で高級スイーツに匹敵するとの高評価を得ております。また、「森の絹」の認知度アップと地域の出会い・交流・仲間づくりを狙いとしたイベント「芋づるフェスタ」を定期的に開催しています。

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

 同社が経営しているカフェ「ラムネMILK 堂」で製造販売している隠岐の島町とのコラボ商品が好調であり、「補助金事業で知財関係の費用が認められれば商標登録出願を検討したい」との電話相談を受け同社へ訪問したのがきっかけです。

最初の相談概要

 カフェ「ラムネMILK 堂」で製造販売しているアイスクリームの名称「海と山のコラボ」(商標登録第5929197 号)、「出雲の食べるお茶アイス」(商標登録第5929198 号)、「森のアイス」(商標登録第5929199 号)の商標登録出願をしたい。また、そのパッケージの図柄が好評で著作権をデザイン会社から譲り受けたい、との相談があり、商標登録出願については、専門家(弁理士)に相談して登録可能性を確認し、出願を勧めました。著作権については制度説明をするとともに、最終的には金銭を伴う譲渡契約も必要であり、専門家に相談されることを勧めました。

その後の相談概要

 一押し商品であるサツマイモについて、飯南町のブランド品に育てたいとの相談があり、窓口のブランディングに精通した専門家を紹介し、数回にわたり専門家派遣を実施しました。その中で飯南町、島根大学等と連携しながら、ブランディングについて検討し、ロゴマーク、ブランド名「森の絹」の決定と商標登録出願、パッケージデザイン・販促カタログの作成、「森の絹」ブランディング計画の作成(芋掘り体験、パワーユーザー選定、レシピ制作、レシピブック作成、試食会、他)について支援しました。 こうして販売体制を整え、作付面積も徐々に拡大させています。
 ネット通販も開始し、近年はリピーターや口コミで年々認知度が高まり、引き合い先も増加しています。

窓口を活用して変わったところ

 今回の知財支援を通じて特にブランド戦略における商標、ロゴマークの重要性と効果的な使い方について再認識いただきました。また、食品のブランド力向上に必要な取り組み、手法、その計画立案等について、専門家から適切で具体的なご助言を頂き、経営者も社内に活気が生まれ、今後の販売拡大の自信に繋がるとのことでした。


企業からのメッセージ

 サツマイモのブランド化をするにあたり、どう行えば良いのかわからない事ばかりでしたが、その都度適切なアドバイスを頂き、商標登録など色々なことを教えて頂きました。プロの視点からの指導により、事業の可能性がより広がると思います。

窓口担当者から一言

 同社社長は30代と若く行動力があり、大きなテーマでありながらスムーズに支援を進めることができました。専門家も熱心で助言も適切でした。
 飯南町も人口減少と少子高齢化が進む中山間地域ですが、本活動が会社のみならず町の更なる活性化につながるよう、引き続き支援をさせていただけたらと思います。 (新谷 佳弘)

サツマイモ「森の絹」の認知度アップとブランド化支援(368.5 KB)

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掲載年月日:2018年12月12日

更新年月日:2024年2月 9日

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