窓口支援事例
中札内村農業協同組合
商標

高品質を地域団体商標取得でさらにアピール

企業情報

所在地
北海道河西郡中札内村
ホームページ URL
http://www.ja-nakasatsunai.or.jp/
設立年
1948 年
業 種
農林水産業
従業員数
105 人
資本金
-

企業概要

 中札内村は、国内有数の農業地帯である北海道十勝地方の南西部に位置し、寒暖差のある冷涼な気候のなかで栽培される安全で食味の良い農作物や良質な飼料を食べて育つ乳牛、鶏、豚など、魅力的な食材の産地です。当組合では、地域農業の振興や地域社会の発展のために、組合員の生産した農畜産物と加工品の販売事業、肥料や農薬、農業機械などの供給を行う購買事業、信用事業や営農指導など、多様な事業を行っています。

自社の強み

 当組合では、地域特性を活かした農業を行うとともに、より良い農畜産物生産をめざして、さまざまな取組を行ってきました。早くから牛や鶏のふん尿などを堆肥に利用する畜産と畑作の循環農業を推進し、また、令和元年に農産物加工処理施設(冷凍枝豆・冷凍いんげん)が食品安全管理で最高基準の国際規格「FSSC22000認証」を取得しました。食品安全管理において、常にみなさまに安全・安心・高品質な作物を届けるための努力を続けています。

一押し商品

 地域団体商標登録された「中札内村えだ豆」(商標登録第6069978号)の商品「そのままえだ豆」には、糖度が高く茹で上げ後の色も鮮やかな品種「大袖の舞」を使用しています。えだ豆は劣化が早い作物のひとつです。当組合の施設では、収穫から茹で上げ、-196℃の液体窒素による瞬間凍結までの工程を3時間以内で行う方法により、収穫したての食味を保っています。残留農薬に対しては、隣接する圃場の飛散農薬からの保護、収穫前のサンプル検査、加工施設搬入前の検査と、三重の体制を整えています。

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

 北海道内の他の農業協同組合が地域団体商標登録を行っていることを耳にされたことをきっかけに、特許庁の「地域団体商標制度説明会」に出席され、他地域との差別化や対外的なアピールのために出願への意識を高められ、具体的な進め方についてのご相談がありました。

最初の相談概要

 当時から商品は「そのままえだ豆」として販売されていましたが、他地域との差別化を目指すために地名を商標として使用したいというお考えがあり、地域団体商標の出願を検討されました。しかし地域団体商標としての名称の統一がされていないなど、登録が難しい状態でしたので窓口担当者から登録要件や必要な書類について説明を行いました。

その後の相談概要

 同組合には出願の準備を進めていただくとともに、ブランドに精通した専門家を派遣し、地域ブランド化や地域団体商標の推進活動について支援を行いました。具体的な出願手続と手続きに必要な周知性の証明書類の収集については専門家(弁理士)の支援を受けられて出願をされました。

窓口を活用して変わったところ

 出願後、これまでの取り組みが認められ約1年で登録査定を受けられました。商品の表示も「北海道中札内村産」と産地表示にとどまっていたものが、商標として「中札内村えだ豆」と大きく印刷され、当初の目的であった他地域との差別化や対外的なアピールが進みつつあります。また商標登録後、新たにバイヤーから問い合わせをいただくなど早速効果が現れてきています。


企業からのメッセージ

 地域団体商標という制度があることは知っていましたが、どのように利用するのか、また出願にはどのような手続きが必要なのかよく分かりませんでした。知財総合支援窓口を利用したことで、ひとつひとつ理解しながら登録まで進めることができました。地域ブランドをもう一歩先に進めたい方は、まずご相談をされてみてはいかがでしょうか。

窓口担当者から一言

 海外から多くの安価なえだ豆商品が輸入されるなか、同組合は高い品質と安全性を追求した商品を消費者に届けて来られました。このような商品が、地域団体商標「中札内村えだ豆」と一体となり、優れた地域ブランドとして皆様に知られ、よりたくさんの方に味わっていただければと思っています。 (山内 陽子)

高品質を地域団体商標取得でさらにアピール(596.6 KB)

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掲載年月日:2019年6月12日

更新年月日:2022年1月19日

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