窓口支援事例
株式会社マルヌシ
商標デザインブランド

支援機関連携による商品開発

企業情報

所在地
青森県八戸市
ホームページ URL
https://www.marunushi.co.jp/
設立年
1952年
業 種
製造業
従業員数
90人
資本金
8,000 万円

企業概要

 当社は、全国トップクラスの水揚げを誇る八戸港のすぐそばにある水産会社です。創業以来「勢不可使尽」を経営理念に、さばやいかの鮮魚出荷及びしめさばや塩辛といった加工品の製造販売などで幅広くお客様のニーズにお応えしています。
 近年、全国的な水揚げ量の減少や若年層の魚離れなど、水産業界を取り巻く環境は厳しさを増しています。しかし、そんな逆境でも新たな発想やアイデアを持って生き残る企業は存在します。当社は斬新なアイデアを実現化し、異彩を放つ企業になりたいと考えています。

自社の強み

 当社では、営業マンが鮮魚、冷凍品、加工品、輸出販売と全ての部門に精通しているので、スピード感があります。また、営業部門と製造現場が密に連絡を取り合っているため、お客様のニーズに合わせた特注品の製造も対応可能です。2016年には衛生管理を証明するHACCP を取得。輸出も数量を伸ばしており、「水産の街」「イカの街」八戸から、さらなるグローバル展開も期待できると思います。

一押し商品

 当社の一押し商品は、2018年3月に発売した「八戸サバ缶バーです。この商品は、脂乗り抜群の地域ブランド「八戸前沖さば」を使い津軽海峡の塩、ゆずこしょう、グリーンカレー、アヒージョ、トムヤムン、ハバネロ、スタミナ源たれの全7種類のラインナップを揃えています。新たな青森みやげの定番品として好評で、八戸市のふるさと納税返礼品にも採用されています。
 また、平成30年度の青森県特産品コンクールと優良ふるさと食品中央コンクール新製品開発部門で、いずれも最高賞(青森県知事賞と農林水産大臣賞)を受賞することができました。

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

 同社は、平成26年10月によろず支援拠点の紹介で同行訪問したのが支援の始まりです。その後、平成28年2月から知財総合支援窓口、よろず支援拠点、公設試及びデザイナーが講師を務める青森県事業の夜間集中セミナー「知財活用サロン」に参加し、商品づくりや企業ブランド等の構築方法について学んでいただきました。

最初の相談概要

 同社では多くの商品を製造・販売していますが、知財に対する意識がなく商標が活用されていませんでした。そこで、企業ブランドとなる文字と図形の結合商標の商標登録を勧め、デザインに精通した専門家を派遣し、商標内の文字の大きさやレイアウト等を助言してもらい、商標登録出願をしました(商標登録第6082106号)。

その後の相談概要

 その後、よろず支援拠点と連携して、小型のサバを原料とする6種類の「八戸サバ缶バー」を開発しました。そのサバ缶に対しても、専門家の助言を受けて出来上がったパッケージデザインで、文字と図形の結合商標の出願を支援しました(商標登録第6129263号)。
 また、東北経済産業局の「おいしい東北パッケージデザイン展2015」で優秀賞を受賞された「いか三升漬」のパッケージデザインの商標登録出願についても支援し、デザイナーとの著作権に係る契約についてもアドバイスを行いました(商標登録第6116202号)。

窓口を活用して変わったところ

 同社の従来商品は知的財産を活用しておらず、他社商品と差別化ができずにいたため、他社商品との価格戦争に巻き込まれていたように思われます。今回の3つの商標登録出願支援や専門家によるアドバイスを通じて自社ブランドを構築することで、他社商品との差別化ができ、価格戦争に巻き込まれず、自社主導の販売戦略による販売が可能になりました。


企業からのメッセージ

 知財総合支援窓口は、商標登録だけではなくデザイン、ブランドやものづくりなどを、各機関と連携して支援してくれるのでタイムロスが無くスムーズに、売れる商品開発の支援を受けることが出来ます。

窓口担当者から一言

 同社へは、3件の商標登録出願を支援させていただいている他に、青森県事業の「知財活用サロン」のブランド構築方法に共感していただきました。また、よろず支援拠点と連携して開発した「八戸サバ缶バー」の販売が好調で嬉しく思っております。 (田中 智)

支援機関連携による商品開発(447.9 KB)

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掲載年月日:2019年6月24日

更新年月日:2022年2月 4日

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