当社は 2000年6月に砂・砂利販売で創業しましたが、2003年9月に食品加工部門を立ち上げました。東シナ海の孤島甑島(こしきしま)の新鮮な農林水産物の良さを生かしながら、衛生管理が行き届いた設備で安心・安全な食品作りしております。自社ブランド「島興」の商品はおいしく、機能性成分や栄養性成分も豊富な食品に仕上げてあります。のり佃煮、焼き芋、味噌・醤油、きびなごのオイル漬け、つわの佃煮、プリンなど贈り物にも喜ばれる逸品をお楽しみ下さい。
甑島の新鮮な海の幸・山の幸を自然の恵みを生かして、衛生管理が行き届いた設備で安心・安全な食品作りしております。「のり佃煮」は食物繊維と栄養素の中では、ビタミンK、ビタミンB12 を多く含んでおります。また、糖度の高い「紅はるかの焼き芋」には、アントシアニン色素の他、ビタミンC、ビタミンE,β-カロテン、食物繊維などの機能性成分を多く含んだ商品となっています。
農林水産物の中でも、特に甑島近海はきびなごの漁場として有名です。この新鮮なきびなごの鮮度を保ちながら「きびなごのオイル漬け」を製造しています。この商品は、2009 年度薩摩川内市の特産品コンクールでは優秀賞を受賞し、製造販売を始めました。きびなごは、EPA・DHA などの不飽和脂肪酸など脂質含有量が多く、栄養価も高いです。しかし、原料となるきびなごは甑島周辺や種子島近海など一部の地域しかとれないため、限定品です。最近関西のバイヤーから大量の受注があり、弊社の一押し商品です。健康に美容にお薦めの商品です。
同社は、過去に商標出願を単独で行われ拒絶となったことから、会社名や主力製品の商品名を出願したいとのことで、今後の対応策について知財総合支援窓口に連絡がありました。
商標登録出願にあたって、当事業の概要を理解してもらいながら、相談を始めました。相談者は出願経験があるために、理解は早く、すぐに相談に入ることができました。標章は社名であることから、アドバイスしながら簡易検索を行い、同一類似がないか、確認しました。また、取り扱っている商品についても社名をきちんと登録し、会社としてのブランド化を図る方向で進めることとしました。
商標登録出願にあたっては、市役所の知的財産の助成事業も活用できることがわかり、その事業も併用することをアドバイスし、専門家(弁理士)のアドバイスも受けながら、早期審査も申請した結果、3ヶ月で登録となりました(商標登録第6099805 号)。また、市の助成金を活用したことから半額の費用で済むこととなり、大変喜ばれました。社名の商標登録後は商品のブランド化について相談を受けており、取り扱う商品へのパッケージやHP の改修、販路開拓などについてアドバイスを行っています。
商標登録はスムーズにできましたが、ブランド化による販路開拓が今後の課題です。これまでは、既存ルートや既存販売店での事業を展開していましたが、ブランド化を進めて全国に販路開拓を進めていきたい意向が強くなり、ブランドに精通した専門家を派遣し、ブランド支援を根本的に検討するなど、経営に積極的に対応する動きが見られてきました。
当事業活用で、商標の大事さを感じ、社名の商標登録によって今後のブランド化に向けての活動等を積極的に考えることができました。
これから商標取得やブランド化を考える企業の皆様、是非、知財総合支援窓口を積極的に活用されることをお薦めします。
今回、出願に当たり、相談者の理解もあり、比較的スムーズに対応できました。外部窓口相談、早期審査、知財取得の助成事業等も活用でき、短時間で費用もかなり抑えて権利化できました。当事業をまだ活用されていない方々も、お気軽にご相談下さい。 (新村 孝善)
地域資源を活用した加工食品の商標登録とブランド化支援(406.8 KB)
掲載年月日:2019年7月 5日