窓口支援事例
合同会社SMILE結絆
特許商標ブランド

農家と顧客を結ぶ新システムの確立

企業情報

所在地
長野県小県郡長和町
ホームページ URL
http://www.kan-nabi.co.jp/
設立年
2016年
業 種
農林水産業
従業員数
3人
資本金
24万円

企業概要

 当社は、山あいの耕作放棄地を再生して活用し、地元協力農家達と連携しながら、新たな地域活性化に取り組んでいる農業関係の企業です。地域での直販はもちろん、新たな契約販売システムを開発して事業を開始しています。また、全国に点在する顧客(メンバー)の農作業体験や収穫体験を積極的に受け入れ、市場開拓や農業の普及に努めています。

自社の強み

 当社は、若い経営陣が、若い発想で、時代を先取りするシステムを取り入れており、新しい発想にチャレンジできる技能や知識を有しています。
 さらに、地元の自治体や農家達も積極的に支援をしてくださり、よりチャレンジし易い環境にあります。

一押し商品

1.With Farmers SYSTEM
(ウィズ・ファーマーズ・システム)
 家庭と農家を繋ぐしくみです。契約農家は、登録をしていただいたメンバーのために野菜を作り、配達します。メンバーは、農業体験や収穫体験ができ、また、畑の状況をWebのメンバーページで見ることができます。
2.神奈備(カンナビ)
 契約農家が作った野菜の総称です。メンバーの評価を得ながら、品質向上に努めるシステムになっています。評価システムも新しく開発しました。

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

 毎年、周知活動を行っている地元の商工会の相談員が当窓口の活用を勧めたことをきっかけに支援を開始しました。当初は、独自の新事業を立ち上げるに伴い、出来るだけ広範囲に信用を得ながらご利用いただくために、知的財産権の取得を検討したいとのご相談でした。その対象は、①新しい販売システムの特許取得、②そのシステム名称の商標登録、③システムで販売する野菜の総称の商標登録です。

最初の相談概要

 特許は、「ビジネスモデル特許」にあたると解されましたが、今回のシステムがこれに該当するか検討を行ったところ、「ビジネスモデル特許」としての要件を満たさない部分のあることが判明しました。そこで、その旨を説明するとともに継続して検討をすることとしました。

その後の相談概要

 システム名称は、当初案についてJ-PlatPatで調査を行ったところ、他者の商標登録の存在が分かり、名称を変更するよう検討していただきました。その結果を、自ら手続きを行えるように支援して出願を行い、現在は登録商標(商標登録第6024965号)になっています。さらに、システムで販売する野菜の総称もやはり自ら出願手続きを行い、登録となりました(商標登録第6045265号)。

窓口を活用して変わったところ

 新しい発想のシステムを権利化し、事業に結び付けたいとのことでしたが、当初から知的財産の難しさを味わいました。しかし、再検討により、商標は2件登録になり、このシステムを実施し、さらにキッチンカーによる新鮮野菜と軽食等の移動販売も行い、ブランド向上とともに信用が蓄積され着実に業績を伸ばしています。
 また、システムそのものも内容が充実され、更なる顧客の開拓に努めています。


企業からのメッセージ

 最初は、発想を権利化し、自ら活用しようと考えましたが、その方法が分かりませんでした。商工会の紹介により、知財総合支援窓口にめぐり合えることができ、登録になり、活用できるようになりました。今後もさらに新しいことにチャレンジし、知財を活用して地域や農業の発展に貢献したいと思います。

窓口担当者から一言

 同社は、地域貢献を目的の一つとして、若い人たちが新鮮な発想と行動力で、新事業を展開しています。これには、自治体も、補助金の交付等で支援を行っています。新たな発想や行動に対し、知的財産の面から支援するのが知財総合支援窓口で、ご相談をお待ちしています。また、同社の新しいシステムは、地域や組織を越えて連携することも可能かと思われ、益々の発展を期待します。 (久保 順一)

農家と顧客を結ぶ新システムの確立(422.8 KB)

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掲載年月日:2019年8月26日

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