窓口支援事例

株式会社UMEHARA&CO.
特許 ブランド

素手感覚の野球クラブの特許の権利化支援

企業情報

所在地 奈良県大和郡山市
ホームページ URL http://umehara-co.com/
設立年 1968年 業 種 製造業、小売業
従業員数 4人 資本金 1,000万円

企業概要

 当社は野球用グラブの企画・開発・製造・販売や修理をしております。奈良県は、最盛期には年間数百万個のグラブを生産し、国産グラブの80%以上を担っていましたが、今では、最盛期の5%以下になっています。そのため、グラブ職人が激減し、次世代の担い手がいなくなる可能性があります。そこで、本業の製造・販売の傍ら、奈良県グラブ産業復活のため、グラブの製造技術の啓蒙と若手職人の育成を行っています。さらに、地元の小・中学校の野球少年に、正しい野球フォームについての指導なども行っています。

自社の強み

 体に無理が無く、使いやすいグラブを探求する中で得た考えを基にグラブの本を3冊出版しました。その結果、幸運にも、現役プロ野球の選手たちや選手を育てたプロ野球のコーチ等との人的ネットワークが広がりました。更に、今では、整形外科の先生方も含め、多くの方々との交流が広がっています。このように、人的ネットワークを活かし、いろいろな分野の方の意見や情報を得て、新しいグラブの開発を行っています。

一押し商品

 当社の一押し商品は、投球や捕球時に回内動作を促進する回内グラブです。回内動作とは、手の内在筋と皮膚が正しく反応し効果的に働く動作を言い、回内グラブとは、素手感覚のグラブとも言えます。研究の結果、投手の投球フォームにも影響し、疲れ難くなる効果も期待できるものです。
 更に、最新のバイオメカニクスを研究し、「はめることで動作が変わる」新しいグラブを開発しております。
 なお、今回のグラブはふるさと納税の返礼品にも選定されました。

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

 商工会からの紹介で、最初は著作権や商標登録出願の相談に来られました。その後、より地元産業に影響が大きく、今まで温めていたアイデアである野球グラブについて権利化を図りたいとの相談を受け、グラブの特許出願の支援を行うことになりました。

最初の相談概要

 アイデアのポイントである、投球や捕球動作を安定させスムーズな動きを実現させる「回内理論」について説明を受けました。この理論は、まだ一般的に認知されていない可能性もあるので、その理論的裏付けの検討をすると共に、特許出願にあたって、基本的な機能としての捕球における作用・動作およびその効果についても記載した方がよい旨、助言しました。

その後の相談概要

 特に、出願書類に記載する特許を請求する範囲について専門家(弁理士)に何度も相談し、初めて自ら作成された書類で特許出願をされました。続いて、審査請求と早期審査の手続きについても支援しました。
 審査請求後、本発明と見かけ上よく似た引用文献を挙げた拒絶理由通知が届きましたが、専門家(弁理士)と共に支援し、回内動作を実現するグラブ構成のポイントとなる位置を限定することで、引用文献との相違点を明確にしました。また、手続補正書と意見書作成の支援も行い、審査官に構造・効果の相違点を直接説明したいとの意向を受け、面接審査を紹介しました。そして、特許第6501132号「野球またはソフトボール用グラブ」の発明が登録になりました。
 その後、ブランディングのため、新聞社の取材依頼を勧め、その取材記事でグラブが特許登録されたことが評判になり、その他の新聞やテレビなどで何度も取り上げていただいた結果、投手用グラブの年間の販売数が約7倍にもなりました。

窓口を活用して変わったところ

 持ち前の「なんでもすぐにやってみる」という精神で、当窓口で実施している専門家相談会での助言を参考にすぐに改善したグラブを試作し、次回の相談会に持参されました。実際の改善効果や引用文献のグラブとの構造や効果の相違点などを確かめてから、その内容を明細書や手続補正書に反映し、自ら書類を作成されました。


企業からのメッセージ

 グラブ職人として野球のグラブの縫製や使いやすさを長年研究してきました。「投手用グラブでコントロールが変わる」ということを検討したのは世界で初めてだと思います。自分の研究成果が発明として特許取得できるとは夢にも思いませんでした。知財総合支援窓口の親切丁寧なご指導により晴れて特許取得でき、また、その過程で多くのことも学べました。これからもこの特許グラブが野球選手の故障予防や技能向上に役立つように頑張りたいと思います。

窓口担当者から一言

もともと色々な立場の人とのネットワークがあり、着実にエビデンスを積み上げながら、そのネットワークを活用して、意見を聞いて次に進むという、スピード感を備えつつも、着実な開発を積極的に行われています。是非、地元並びに日本のグラブ産業の立て直しを実現させていただくことを祈念しております。 (尾濱 昌宏)

素手感覚の野球クラブの特許の権利化支援(426.6 KB)

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掲載年月日:2019年12月18日

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