窓口支援事例
南国にしがわ農園(一般社団法人エンジェルガーデン南国)
商標ブランド

ブランド戦略における商標、ブランドマークの重要性と効果的な使い方

企業情報

所在地
高知県南国市
ホームページ URL
https://www.nishigawa-nouen.com/
設立年
2017年
業 種
医療・福祉・農業・製造・卸販売
従業員数
20人(障害者含む)
資本金
-

企業概要

 2017年4月、高知県から障がい者就労支援事業所としての認可を受け「働きがいのある人間らしい仕事をつくる」を目的に、一般社団法人エンジェルガーデン南国を設立。障がい者の方々とともに有機JAS認証の(農産・加工)南国にしがわ農園で「グァバ」を栽培し、自社工場でグァバ葉をお茶に、果実をピューレに加工し、産官学・農福連携で土作り種選びから卸・販売までの6次産業化に取り組んでいます。豊富な資源(ヒト・モノ・カネ)がない地方の小さな会社でも自社の強みを活かし、障がい者雇用を基本に(農福連携)豊かで幸せな日本の未来モデル、(新規就農による地域活性、有機自然栽培の普及、六次産業化)を目指しています。

自社の強み

 約20アールの圃場で自然栽培される当社のグァバは、農作物及び加工食品ともに、農林水産省の有機JAS認証を受け、生産方法だけでなく貯蔵や輸送など取扱い全てに関して細かく厳しい基準が定められています。
 当社の取り組みは、2011年に高知県から事業認定を受け、高知大学や高知県工業技術センターなど公的機関で最適抽出条件や機能性を科学的に解析し証明。その結果を日本農芸化学会(2014年、2015年)で発表したことにより、当社のグァバの優位性が広く認知されるようになりました。
 また、2018年7月には、農林水産省からグァバ生産加工で六次産業化の認定を受けています。

一押し商品

 当社の「土佐國グァバ茶」は、高知大学や高知県工業技術センターにて、機能性解析の研究をし、他の健康茶に比べポリフェノール含量が高いことや、糖質や脂質の吸収抑制の活性が高いことを検証しています。ノンカフェインで爽やかでほんのり甘く美味しいと大変好評です。研究の過程で当社のグァバはお茶での飲用だけでなく、メラニンの生成を抑制し、美白作用(チロシナーゼ活性阻害)および抗酸化作用(抗シワ、たるみ)が優れていることが明らかとなり、スキンケア化粧品素材として有望であることが判明。当社のグァバ葉エキス配合した「天海のしずくオーガニックコスメ(第30回高知県地場産業大賞奨励賞受賞)」が販売されております。(天然成分100%・化学成分完全フリー・オーガニック配合率92%以上)

知財総合支援窓口活用の概要(記:窓口担当者)

窓口活用のきっかけ

 高知県産グァバ茶の優位性をアピールしながら販売していくために、自社商品と他社商品とを区別するための商品名及びブランドマークを権利化したいと思っておりましたところ、同社のグァバ葉を化粧品の成分として使用している企業から当窓口に相談することを勧められ相談に来られたのがきっかけとなります。

最初の相談概要

 他社商品との差別化、商品のブランド力の向上を目的に商標について理解を深めたいとのご相談をいただき、商標制度の概要や出願手続きの流れ、費用、J-PlatPatによる先行商標調査の方法などを説明し、ご理解いただきました。その後、同社は出願の意向を固められ、ブランドマーク(登録第6116136号)と主力商品である「土佐國グァバ茶(登録第6158169号)」の商標登録出願をされ、出願書類作成に関する支援を行いました。

その後の相談概要

 「土佐國グァバ茶」の商標登録出願では、拒絶理由通知書を受け取りましたが、自他識別力について専門家(弁理士)を活用し、その助言を得て同社で意見書を作成し、登録を受けることができました。

窓口を活用して変わったところ

 支援を通して特にブランド戦略における商標、ブランドマークの重要性と効果的な使い方について認識いただき、登録商標を保有することで安心してブランドの育成・発信に取り組くんでいただいていると思います。権利化された商品名・ブランドマークを使用することで安心してネット販売などができるようになりました。ブランド構築(商標登録)は、生産量の増加、事業の成長(売上・雇用の拡大)にも貢献しており、また、高品質なグァバ茶の品質の維持にも役立っています。


企業からのメッセージ

 当社は、農薬や肥料、除草剤など一切使用せず究極のオーガニックと言われる徹底した自然農法で圃場に池を作りカエルやテントウムシなどの多様な生物や植物が自然のままに息づく空間を大切にしております(是非、見学にお越しください)。「土佐國グァバ茶」を多くの方にご愛飲いただき、皆様の健康管理のお役に立てればと心から願っております。当社の良さ、製品の良さを理解してもらうためにも、商標での保護の必要性、登録商標の活用などブランド戦略の大切さについて知財総合支援窓口で学ぶことができました。今後も知財総合支援窓口を活用していきたいと思います。

窓口担当者から一言

 知財に関する知識の習得、模倣対策など知財の活用に積極的に取り組んでいただけており、今後も新たな商品における知財保護や、引続き知財活動のお手伝いができればと考えております。 (畠山 佳子)

ブランド戦略における商標、ブランドマークの重要性と効果的な使い方(525.3 KB)

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掲載年月日:2020年2月12日

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