当社は、宮崎県の特産品、銘菓、旬の商品等を県内の道の駅、直売所、スーパー、ウェブサイト等にて販売しております。
また、宮崎県内のメーカーと共同で企画、試行錯誤の末、やっと開発しました、「もちピザシート」総販売を担当しております。
当社の強みは社長の営業力、フットワークが軽く、すぐどこにでも飛んで行くことと、長年経営者として培ってきたネットワークです。また、売れそうな商品の目利きにも優れ、今回の「もちピザシート」の全国展開へとつながったと考えています。
主婦の発想から生まれた「もちピザシート」は、九州産のもち米を100%使用しているため、グルテンフリーで小麦粉アレルギーの方にも安心して食べて頂けます。また、フライパンで焼くことにより、外はサクサク、中はモチモチといったピザにはない食感が得られます。
農林水産省主催「フード・アクション・ニッポンアワード2018」で、全国約千点の応募の中から十選に選定されました。
知財総合支援窓口の支援により、食品メーカーによる特許出願(特開2019-154239)、当社と食品メーカーの共同権者による商標登録第6111912号の権利化につながりました。
公益財団法人宮崎県産業振興機構から紹介を受け、同機構のコーディネーターと一緒に、これから販売していきたい商品「もちピザシート」の知的財産権での保護(特に特許)についての相談で、当窓口を訪問されたのがきっかけです。
「もちピザシート」の製造方法について特許出願が可能であるかどうかのご相談に来られました。新規性・進歩性等の特許の審査基準及び制度概要について説明し、また、特許以外の産業財産権の検討、権利化・秘匿化の判断について、専門家(弁理士)による支援を受けた方が良いのではないかとアドバイスしました。
専門家(弁理士)より、特許については数値限定による効果等を明細書に記載すること、及び、食品メーカーが出願する際の留意点、そして、商品名称を保護するために商標登録出願が必要であることを説明しました。その結果、特許出願(特開2019-154239)、商標登録第6111912号につながりました。
知的財産について全く初めてのご相談であり、まずは、新商品を開発した際の模倣等のリスクについてご理解頂きましたが、その後、大手小売等の商談において、特許出願、商標登録のおかげで問題なく取引を進めることができ、「知財の力」を実感して頂けたと思います。
知的財産権の活用により、「もちピザシート」の売上げが急速に伸びていき、正直驚いています。特に大手企業との商談では、知的財産権に問題がないか問われることが多く、特許出願、商標登録をしておいて良かったと思います。販売増に対応するため作業所を増設し、従業員も新たに雇用しました。
試行錯誤の結果の新商品が、知的財産権の活用によって売上げが伸びて、本当にうれしく思います。今年は輸出も計画されているようで、当窓口としても支援を継続していこうと考えています。 (杉本 準)
ガッチリスクラムの知財活用で売上げ向上(237.6 KB)
掲載年月日:2020年3月12日