「アカトシロ」は、日本とはゆかりのあるとても身近な色です。この2色のように、日頃、生活の中で「気がついたら使っている、使っていた」と思えるような、シンプルで主張しすぎない家具、長く使っていただける家具作りを心掛けて、屋号を「アカトシロ」と名付けました。
飛騨高山で8年間修業をした後、2014年から地元愛媛で家具と雑貨の工房を開設し、オーダー、オリジナル商品の製作・販売を行っています。
弊社は、天然本来の風合いを持つ無垢材を使用して、シンプルで飽きのこない商品を提供することを心掛けて、お客様のご要望にお応えできるように真心をこめて製作しています。
全商品、ひとつひとつ丁寧に手作りをしているので、他にはない商品を製作できるところが自社の強みです。オリジナル商品とあわせて、オーダーメイドの商品も製作しています。一押し商品「ゴイチ®」は、オリジナル張地以外に、東京、松山、北欧などのテキスタイルの企業や作家の生地で座面を張った「コラボゴイチ」も展開しています。
今後、いろいろな生地で張ることを考え、デニム・帆布などで試作を繰り返しています。「はきつぶしたデニムや古着・着物など、生地を送っていただき、その生地でゴイチを作る。」というようなリサイクル展開も視野にいれています。
当社の一押し商品は、「ゴイチ®」です。
本商品は、「座る・足置き・うつぶせ・肘置き・まくら」等、大きく「5つの機能」がある低座椅子です。とてもコンパクトなので、場所を選ばず、使用する方の好みで様々な使い方をすることができます。
座面には、お気に入りのフェイスタオルを「1枚かける」ことで、座椅子を汚れから守り、清潔に保つこともできますし、季節やその日の気分によって簡単に着せ替えをすることができるので、あらゆる使用感を楽しむことができます。
本商品は、意匠登録第1588629号と、実用新案登録第3209258号、商標登録第6293570号を取得しています。
相談者は、自社のオリジナル家具「ゴイチ®」の意匠権と実用新案権、商標登録権を取得しており、県内外の展示会等での販売実績がありました。地元愛媛でも販売したいというご要望があったので、愛媛県よろず支援拠点を紹介し、連携して販路開拓をすることになりました。
最初に、「ゴイチ®」を購入してくれる顧客のターゲットを決めることと、自社のポジショニングを決めることになりました。次の段階として、マーケティング戦略からブランド戦略へ繋げていけるように、自社のコンセプトを決めて、中長期的に事業戦略を立てることになりました。
また、保有権利の登録番号を商品に表示し、知的財産も活用することをアドバイスしました。
相談者ご自身が、地元へ貢献したいというお気持ちを持たれていたので、地元の旅館やホテルで宿泊客の部屋に「ゴイチ®」を置いて使用感を試してもらうことをアドバイスしました。
よろず支援拠点は、愛媛グローカルフロンティア公募の提案と企画書作成に関する支援をおこないました。今回、公募への申請は見送られましたが、これを機会に、ホテル向けの企画書を作成することになりました。
企画書をもとに、道後のホテルへ自らコンタクトを取られたところ、ホテルのHP上に掲載してwebでの販売契約がまとまりました。その後、別のホテルでも、和室に「ゴイチ®」を置いていただくことと、売店での販売が決まり、売り上げが伸びています。
以前、知的財産権取得でお世話になり、そして今回は、販路開拓のアドバイスをいただきました。
お客様への企画提案の際も、知的財産権を取得していることが強みになり、お話しがスムーズに行えました。知的財産権を取得することで、商品の価値も上がります。是非、知財総合支援窓口にご相談されることをお勧めします。
支援機関との連携により、相談者のご意向に沿って地元で「ゴイチ®」の販路を拡げることが出来、売り上げの上昇に繋げることができました。
窓口担当者として、知的財産をうまく活用して、経営戦略につなげることができるよう継続して支援を行いたいと思います。
(小西 早苗)
よろず支援拠点と連携(627.8 KB)
掲載年月日:2020年3月18日
更新年月日:2022年8月 3日