当社は大正14年に縄手中町にて創業し、昭和45年に他に先駆けて自動茹麺機を導入しました。その後平成5年に現在地に社屋移転し、日産能力15万食となっています。
茹麺類、生麺類、各種調理麺、乾麺類等の商品を、富山県一円、石川県、福井県、長野市、松本市、高山市、上越市で販売しており、富山県学校給食麺指定工場にも指定されています。
「からだが笑顔、フレッシュな毎日。」
犬田製麺株式会社が創業以来、優れた食材を通して追求してきた企業理念です。新工場の開設にあたって制作した私たちの新しいコーポレート・マークは、「INUTA」の頭文字である「I」をシンボルに、食品を表す「FOOD」を組み合わせたものです。「I」は「愛」、「相」、「会」であり、私たちの生活の中で一番大切なものを表す言葉です。私たちは「I」を何よりもまず大切にしたいと考えています。そしてこの新しいコーポレートマークを通して、私たちは、当社の商品が多くの消費者に愛されることを願うとともに、相互の豊かな健康と笑顔を交わしながら出会う素晴らしい毎日を提案いたします。
【酒そば本舗 酒そば】
通常そばを練るときには水を使用するのですが、その水のかわりに「お酒」を使って練ったのが、当店自慢の「酒そば」です!お酒は富山で人気の地酒を使っています。
お酒の風味と香りが、そば本来の風味と香りにからみあい、今までにないおいしいおそばができあがりました!
いつもの「そば」とは違う、ちょっとリッチなひと時を「酒そば」でお楽しみください♪
同社の取引銀行である富山第一銀行が、2018年度の特許庁「中小企業知財金融促進事業」の伴走型支援を受け、同社が「酒そば」の販路開拓についてアドバイスを求めたところ、「知財総合支援窓口のアドバイスを受けること」を勧められ、同行の担当者から当窓口にご連絡をいただいたのが支援の始まりです。
食品を中心に地域の素材を活かした商品開発や販路開拓に強みをもつブランディングに精通した専門家の派遣支援を行い、「生めん」は風味もよく酒好きにはたまらない高い商品力を持っていること、「乾めん」は酒の風味が薄く食感も落ちるためイメージダウンにつながること、また、販路のターゲットはグローサリーではなくリカーショップ・酒の専門店であること、業務用として高級レストラン等に提案していくのがよいことなどのアドバイスを受けられました。
同専門家から「酒好きにアピールできるパッケージデザイン」についてもアドバイスを受けられ、これに沿ってパッケージデザイン、キャッチコピーを見直しされました。併せて、他の専門家(弁理士)から「酒そば」や「酒そば本舗」などの商標の保護についてもアドバイスを受けられ、特徴あるデザインと合わせて商標登録出願を完了、ブランドの保護を図っています。
同社はブランディングに精通した専門家のアドバイスを活かして「酒そば」を商品力の高い「生めん」一本に絞りました。その後、富山第一銀行の勧めで応募・採択された富山県新世紀産業機構の「中小企業首都圏販路開拓支援事業」を活用し、「業務用として高級レストラン等に提案していくのがよい」とのアドバイスに沿って販路開拓マネージャーと首都圏の高級割烹料理店に営業を行いました。その結果、富山の食材にこだわっている高級割烹料理店やミシュランガイドにも掲載されている高級割烹料理店の料理長に「酒そば」を気に入ってもらえ、それぞれ継続的に注文をもらっています。またこのような有名高級割烹での取扱い実績ができたことは、現在進めている大手流通企業との商談においても恰好のPR材料となっています。
「商品の特徴を押え、どこに何を売るのかを考えよ」、「『酒そば』はどこにもないオンリーワン商品」、「酒好きが聞けばじっとしていられない」、「高いものは高いものを扱っているところへ売り込むべし」・・・。このような、派遣していただいた専門家からの助言は、まさに目から鱗でした。
「酒そば」を試食させていただいたのですが、ほんのりお酒の香りや風味のある、とても美味しいそばでした。
「酒そば」の商品力が高いことやターゲットとすべき販路についてアドバイスを受けられ、その後自信をもって販路開拓をされています。これが高級割烹料理店での採用に結び付いたものと思います。
(林原 幹雄)
「酒そば」の販路開拓とブランド保護支援(335.4 KB)
掲載年月日:2020年3月12日